見て感じた事をズラズラ書いていたら...
気がついちゃった!
と言うのは、身近に永田の様な人物がいた事を。
それで、白紙に戻す。
父である。
小説を書いていた。
学校から帰ってくると、飲んだくれてクラシックを聴いている。
妹などは、働いていた父の記憶は無い。
さきの様な女もいた。母である。
母は公務員で一家の大黒柱。
父が世に出る様な小説家になる事を応援していた。
正義感が強く、常に明るかった。
父は自分に才能が無い事は多分知っていたのだと思う。太宰治かぶれで無頼派を気取っていた。
父の事は尊敬もしていたが最低だとも思っていた。
後に父の書いたものを読むと、殆どが私小説の様なもので、中途半端に残されたものばかりであったが、私の子供時代の事が色々書かれてあったので、個人的には面白かった。
母が「さき」の様に壊れなかったのは、家庭があり共依存だったからかもしれない。
それに、真似できないほど意志が固かった。
母の本音や本心を聞く機会がないまま先立たれてしまったが、聞くまでもない
共依存から解き放たれて「ひとり暮らし」になった私のDNAが物語ってる。
舞台は母の葬儀、
不器用な男が泣いて語っている。
観客には黒い縁の母の姿。
そのやり取りを遠くから見ている私は、
父に対する拘りが少し緩んでいた。