おはようございます。
ここ私の棲むのは関西の某S県です。おかげさまで連日の小春日和で麗(うら)らかな日々を過ごさせております。
ただし気候は良くても私の体調は最悪です。夜中のムチャ食いに祟られ翌朝胸ヤケでお医者さんへ行きました。
普通 いままでの経験のある胸ヤケはひと晩寝たら治るのでした。
ですが今回に限り夜中じゅうの違和感を払拭出来ませんでした。
それでも明け方にようよう収まってうつらうつらできました。
前日の夕方に起こった胸ヤケは翌日の未明まで続いたのです。
もっともこちらも胸ヤケになってから大人しくしていたら良いのですが
甘く見ていたんですねぇ…胸ヤケやけど 何か軽く食べよかな…と食べたのが
かまぼこ、ワカメのつくだ煮、湯豆腐、肉じゃが…これを見て 皆さん
なんだ、食事というより酒のつまみじゃないか と思われませんか(笑)
そうなのですよ。私はこの居酒屋のメニューに惹かされてつい一杯 やってしまったんですねぇ。
お酒好きな人から聞きましたが、空きっ腹に一杯って効くんだなぁ…とね。
又、若い頃 大工仕事の職人さんと喋る機会がありました。ちょうど3時の休憩時間だったと思うのですが
目の前に出されたお茶やお菓子に手を付けず ただただタバコをプカリ…プカリ。
私は、気を遣い どうぞ、食べて下さい と勧めるのですが、
職人さんは頑なに断ります。 なぜだろう…しばらく話したりしてそこそこ打ち解けていた
のに お茶を勧めると首を振るだけで一向に手埒が空きません。
最初は遠慮かなと思いましたがここまで引かれると もう勧めるわけにはいきません。
しばらくして その職人さんが ポツリと話したのが
「ワシは仕事を終えてうちに帰ってメシの時に一杯やるのが一番の極楽なんや、その酒を美味く飲む為に
ワシは昼から何も飲まずにいるんだよ…」
そりゃぁ、五臓六腑に染み渡るぞ…と目を細めて頷くように言うのです。
目の前にはしつらえた八寸(前菜でしょう)とお酒が置かれているのでしょう。
まずはお酒を銚子に汲み手酌でキュッとやるのが通の飲み方。何杯か飲んでそれからつまみに
箸をつけるのですが、かまぼこなら その端っこを少しかじって 酒を飲むのです。
他の飲み物やつまみで腹を膨らすと酒が不味くなるんだ。とは酒飲みの方全般に言えることのようでした。
職人さんは、「あのな、一杯やる前に 少しお茶でも水でもなんか飲んでると酒の味が曇るんだ」
「だから仕事を終えたあとに美味い酒を飲むためにワシは昼からなんも飲まんのじゃ」といわゆる
酒飲みの理屈で職人気質を垣間見た気がしました。
こんな飲み方もあるのですがもうひとつ真逆の飲み方がありました。
それは江戸時代の狂歌(短歌)にもあります「愉しみは後ろに柱 前に酒、左右におんな ふところに金」
この心境は江戸時代に限らず今でも同じだと思います。
以来 何かの時に思い出すと 私も習って昼からのお茶などの飲み物を控えるのですが、
昨今の水分補給の喧伝に敗けてつい水気を摂ってしまいます。
それでも五時くらいから水気を絶って飲むお酒はなんとも言えないほど美味いんですねぇ。
それが飲む前にコーヒーとかを飲んでいると もうあきません。口腔を通り越したにしろ
腹中に漂うコーヒーがお酒と混じって本来の旨さを半減させるようですね。
とにかく お酒についてまつわる話ははこれくらいにしまして 本題に戻りましょう…
ん…?…
嗚呼失礼、時間になりました お名残惜しいのですがこの続きは明日です。。。