11:30 権現山へ向けてGO! 始めはブレーキの効かないザラザラした地面の急下り。ステッキを頼りに慎重に下った。
5年前も感じたが、指導標もテープも何も無いコースだ。今朝の百蔵や扇はかなり整備が進んでおり、大月市がお金をかけたのだろう。一方、踏み跡は明瞭なので、少しは歩いている人が居ると思われるが、このコースはお金をかける余裕が無く、ほったらかしということか。エアリアでは実線なんだけどな~
アレが権現かな。かなり高いぞ・・・
12:01 このコースで最初の指導標。よし、大丈夫だ!
12:14 その後も淡々と下る・・・
恩賜林の境界を示す「恩」と書かれた標石が足元にあるので、大丈夫だろう・・・
でも、浅川峠までのCTは40分の筈。
また、間違えたか!?
そういえば5年前は登ってきたオバちゃんに声をかけられて、正しい道を聞いたんだよな・・・
でも、このまま下りれば峠に着かなくても林道にでて、ちょっと遠回りでもなんとかなるか・・・
(この・・・がアブナイんだよね~)
この判断が大失敗!
はっきり見えていたような踏み跡は消えてしまった。どう考えてもこのまま進んだら傷口を深くしそうだ。
ザックを下し、スポドリを飲み、考えた。
仕方しない、戻ろう。
高度計は750m少々。浅川峠の867mよりだいぶ下がってしまったが、上にいけば扇山に戻れるだろう。
12:30頃 登り返しスタート
ピーッ
ラジオの電池切れだ。予備の電池はザックの中にあったが、そのまま歩くことにした。枯葉を踏む自分の足音と、クマ鈴の音しか聞こえなくなった。この感じ、久しぶりかも。
13:11 先ほどは気付かなかったが、エアリアに載っている曽倉山に着いた。
今度はポケットのグミやチョコを食べて、さらに考えた。あのときオバちゃんに教えてもらった正しい浅川峠へのルートはどこだ?
もう時間的に権現山へ登るのは無理だろうが、浅川峠に下りて、そこから西の浅川入口に行けば下山できるだろう・・・
(この・・・がアブナイんだよね~)
しかし、周りをよく見ても、ルートらしきものは発見できなかった。
仕方しない、戻ろう。
先ほど下りてきた滑りやすい道を登る。傾斜はキツイが、下るよりは楽だった。
14:19 再び扇山山頂へ。3時間前の賑わいが嘘のようにこの時間は誰もいなかった。
逆光だが、富士はクリアに見えている。(コンデジ)
今の時間なら君恋温泉に行き、上野原行きのバスに間に合うだろう。たしか16時過ぎだった筈・・・
リスタート
雄山火口(オヤマボクチ)?、こっちの紫は?
始めのうちは花を撮る元気もあったが、だんだん疲れが出てきた。ラジオの電池を探すのも面倒でそのまま進んでいたが、気が紛れないので、疲れが倍増してきた。君恋温泉ってこんなに遠かったっけ・・・いつものコースに加え、浅川峠手前(?)から登り返したダメージが足と心にキテいた。
温泉手前の小さな滝でスキンヘッドの体格のいい若者と彼女のカップルに出会った。そういえば人に会うのは11時半の扇山以来4時間ぶりだ。妙に嬉しかった。
15:27 ようやく温泉手前の畑へ。
玄関前のベンチでスパッツ、ステッキ、クマ鈴を外した。
先ほどのスキンヘッド君がインターホンを押し、女将さんが出てきた。彼が犬目バス停の発車時刻が16:23であることを聞き、17時に出れば間に合いそうなことを確認していた。入浴料金500円を支払い、急いで脱衣場へ。(15:40)
丁度白髪のベテランさんが出るところで、浴室内には誰も居なかった。
スパッツを脱いだり、汗臭いウェアをビニールに入れ、カメラマンベストのポケットに入れた小物を布袋に移すなどの作業に時間がかかった。作業をしながら、急いでバス停に向かうのが面倒になってきた。7年前の冬に友人と来た時や6年前の秋に職場の仲間と来たときもそうだったが、ビールを飲んだら歩きたくない。ここからタクシーが楽であることはよくわかっていた。その後この温泉に何度も来ているが、いずれも一人だった。元気なら昨年のように駅まで1時間程歩くことも出来るのだが、今日はヘトヘトでそれをしたくなかった。
髪と体を洗っていたところで、後から入ってきたスキンヘッド君に声をかけてみた
「初対面ですが、バスに急いで乗るより、タクシー割り勘にしませんか?」
ちょっと考えた後の返事は「急いでいるんでスイマセン」とのことだった。
そりゃ~そうだ。初対面でこの申し出は無茶だよな~
いつもは熱過ぎて入れないくらいだが、この日は既に多くの人が入った後で、温くなっており適温だった。もう少し入っていたかったが、軽く浸かるだけにして出た。
スキンヘッド君はあっという間に着替えを済ませ、出て行った。若いってすごいな~(?)
彼よりは遅いがこちらも急いで着替えを済ませ、髪が乾いていないまま休憩室へ。
先ほどのベテランさんとその仲間らしきもう一人のベテランさんが瓶ビールを飲みながら、大盛り上がりの真っ最中だった。
これはチャーンス!
N「この後はどうされますか?」
「バスで帰ろうと思ってます。」
N「バスに乗るならもう出発しないと間に合いませんよ。」
二人ともかなり出来上がっている様子、それにテーブルの上はツマミがたくさん並んでいて、すぐに出発できそうになかった。
N「もしよろしければ、タクシー割り勘にして、駅まで行きませんか?」
「え、そりゃイイ。お~い、この人がタクシーはどうかって」ともう一人に相談。
もう一人の方は既に真っ赤な顔をしており、任せるといった様子だった。
「それじゃあ、貴方にお願いします。タクシーの手配をしてくれるかい」
N「ありがとうございます。」
ここもsoftbankは圏外なので、インターホンで女将さんに連絡をとり、16:40に到着するようにお願いした。
これで落ち着いてビールを飲めるってもんだ(^O^)/
玄関の自販機は電源が入っていなかったため、再びインターホンで女将さんを呼び、350mlのスーパードライを注文。
この味噌田楽が美味しんだ~
ベテランさんは横浜、厚木にお住まいで、八王子経由で2時間かけて鳥沢へ。梨ノ木平コースで扇山をのんびり歩いて来たとのこと。こちらは百蔵と繋いできたことや、あちこち山を歩いていることなどの話をして30分弱、ノンビリした時間を過ごした。
16:30頃三人で外へ出て、約束の5分前にやってきたタクシーで鳥沢駅へ。 2420円は数年前の記憶より大分値上がりしたような気がしたが、ベテランさんも歩かずに済んだことのお礼を言ってくれたので、良しとしよう。
駅に着くと、次の高尾行きまでは20分ほど余裕があった。下りホームのベンチでは7,8人のベテランさんグループも一緒になり、缶ビールで盛り上がる彼らの声でかなり賑やかになった。
やってきた高尾行きはハイカーで満載だったが、どうにか席を見つけ高尾まで爆睡!
こうして今回の山行は終了。三山縦走の野望は失敗に終わった。ホントは最も高い権現から登り始めたいのだが、早朝のバス便が無いので、今回のコース以上に短縮は出来ないだろう。直ぐにでもリベンジしたいが、日が短くなるこれからは無理。来年の春以降に持ち越しになってしまった。
大月市はお節介なくらいに標柱を立ててくれるのですが、この付近はレポのように何もありませんでした。なめてかかっていたのかもしれません。m(_ _)m
低山ってホント、解りにくいところありますよね。
道迷い、わたしもしょっちゅうですもん。
でもちゃんと元に戻ってエライです。
やっぱりソレが正解、突き進んで林道スパイラルに陥ることも何度も経験してますし・・・
君恋温泉、懐かしい~結構混んでいるんですね。
百蔵の標柱の情報をありがとうございます。手軽に登れて多くの人たちがあの標柱を見ているはずなので、キレイになると良いなとおもっていました。
私も権現山に浅川地区から登ってみるコースも考えていました。早めにやってみたいです。
☆マスケンさん
初めまして、拙いブログですが、見て頂いてうれしいです。
貴兄もヤマノボラーですね。どこかでお会いしたら、是非声をかけて下さい。
☆リブルさん
リブルさんなら今回のようなとき、どうしますか?
私はエアリアのみだったので、浅川峠へのルートを探してみましたが、見つけられませんでした。
3山歩けなくて残念でしたね。
でも結構な長丁場になりそうな。
最近は人の歩くコースとそうでないコースで随分状況が異なることが多くて、実線コースでも怪しい所がかなりありますね。
ふと考えると自分は扇山と権現山の間は歩いてないなぁ。
しかし、前篇の富士の写真はいいですね。
のぞむさんならではの精魂こもった写真ですね。
最近は金峰北都留とガッツリ歩いている様子で何よりです。
私もこのコースはいつか縦走したいと思っております。
これからもブログ更新楽しみにしております。
メッセージありがとうございます。
ブログ見させていただきました。
本当ですね~
ちょうど同じころ富士山を撮影していたようですね。
健脚ですね~
猿橋駅から歩きですからね。
私はグラウンドに車を停めても、百蔵山に登るのはちょっと大変だなと思う情けない人間です。
扇山~権現山までの縦走ですか?
すごいですね~
百蔵山の山梨百名山の標柱ですが、今度大月市の委託によって、地元の区会の人たちで建て替えることになったそうです。
私が前に登った時は標柱が見つかりませんでした。
腐ったんですよね。
たくさんの写真と詳しいレポート、懐かしく読ませていただきました。
知っている山なので、特に興味があります。
権現山も以前浅川地区から登ったことがあります。
扇山から大野の貯水池が見えたんだなと初めて気づきました。
ありがとうございます。