蜘蛛の糸

やわらかな雨の降る日曜日の午後・・・
久しぶりに近くの公園にお散歩しました。
その公園はほとんどが池で、八ツ橋のような木製の通路が
池に張り出すようにかかっていました。
少し行かない間に、作られたみたいです。
池には一面にハスがひろがっていて、あちこちに白いハスの花が
咲いておりました。
私、その橋の上からしばらく眺めていたんです。

大きなハスの葉はその真ん中に雨のしずくを集めたたえて、ゆらゆら風に
揺れておりました。
誰もいないひっそりとした公園で、たった一人傘をさしてたたずむ私の姿、
皆様、想像して下さいませ！
なんともステキでしょ？うふっ・・・

その時、芥川龍之介の小説「蜘蛛の糸」を思い出しましたわ。
本当にこの池の奥深くに地獄が存在するんじゃないかな～って・・・
それじゃあ、そのハスを見ているこの私は、極楽にいることになるな～なんて・・・
静かな雨の日の午後、心穏やかにハスの花を眺めている私って、
極楽の世界にいるように、きっと幸せなんだろうな・・・

池のほとりには、黄色と赤のカンナが色鮮やかに咲きほこっていましたし・・・
いろんな花を私ひとりじめできて、贅沢な気分に浸れましたわ。