「101回目のプロポーズ」なんていうドラマがありましたけど、こちらは
101回目のブログです。また気分を新たに記事更新に頑張りたいと思います。
先日妹が、「これ良い本やから、読んでみて!」と言って一冊の絵本を置いていきました。
絵本を読むなんて久しぶり・・・気軽に手にとって読み始めたんですけど、
なかなか中身が濃いんです。
本の題名は『わすれられない おくりもの』で、スーザン・バーレイという人の作と絵です。

子どもが読むというより、私たち大人がじっくり味わいたいって思える本です。
お話はざっとこんな感じ・・・
賢くて、皆に頼りにされているアナグマがいました。
彼はもうかなりの年で、死がそう遠くないことを知っています。
彼は死んで、体がなくなっても、心は残ることを知っているので、死ぬことを恐れていません。
ある夜、彼は手紙を書き、暖炉のそばで眠ってしまいます。
そしてどこまでも続く長いトンネルを、自分が若々しくどんどん走っていく夢を見ます。
次の日、いつものようにアナグマが現れないのを心配して、仲間たちが集まります。
アナグマは死んでいたのです。
「長いトンネルの向こうに行くよ さようなら アナグマより」という手紙を残して・・・

仲間の皆はアナグマの死を嘆き悲しみます。
が、そのうち皆は集まって、アナグマの思い出を語り合います。
モグラは紙切りの方法を、カエルはスケートを、キツネはネクタイの結び方を、
そしてウサギの奥さんはお料理を、皆アナグマから教えてもらって上手くなったことを・・・
そうです、皆にはアナグマとのステキな思い出があったのです。
そんなことを思い出しているうちに、皆はアナグマを失った悲しみから立ち直っていきます。
そんなある日、モグラは丘に登ってアナグマにお礼を言います。
「ありがとう、アナグマさん」
そしてモグラは、アナグマがそれをそばで聞いていてくれるような気がしました。
どうですか?なかなか感動的なお話でしょ?
といっても、私の要約ではあまりムード出ないですけどね。
この絵本を読んでいるうちに、私はアナグマが亡き母と重なって見え、
思わず涙してしまいました。

母が私たちにどれだけのものを遺してくれたか・・・ということ。
形として目に見えるものはもちろんのこと、母は精神的な豊かさのようなものを
遺してくれたように思います。
死を覚悟した母は、私たち家族の一人一人に遺書を遺してくれました。
くじけそうになった時、私は今でも時々それを読み返します。
すると、ひとしきり泣いた後は、なぜか不思議とすっきりして、
明日に向かって生きていく力をもらえるような気がするのです。

人のために生前色んな良いことをしておくと、死後もまた色々思い出してもらえる事。
それから、アナグマが考えていたように、体はなくなっても、心は残る事。
本当にその通りですね。私も、いつも母がそばで私たちのことを
見守っていてくれるような気がしていますもの。
そして良い事があった時には、母のお陰と感謝し、
また悪い事があった時は、それ以上悪くならないように、
きっと母が守っていてくれるに違いないと思っています。
皆様も機会がありましたら、書店でこの絵本を手にとってみて下さい。
絵も、水彩タッチで、このお話によくマッチしたほのぼのとしたものですよ。
人それぞれの経験や立場で、感じ方は異なると思いますが、
この絵本は、読み終わった後に、心に響くステキな余韻を残してくれることでしょう!
ステキな絵本にめぐりあえて本当にヨカッタ! 紹介してくれた妹に感謝です。