NHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルになった植物学者、牧野富太郎(1862~1957年)を紹介する書籍「牧野富太郎 草木を愛した博士のドラマ」が発刊された。
教育史を専門にする「びわこ学院大短期大学部」(東近江市)の「光川康雄教授」が執筆した。
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↑写真:中日新聞より
書籍は3章構成。
1章では牧野富太郎が高知県佐川町で生まれ、東京に出て植物学者として活躍した生涯や、幼少期は寺子屋や私塾で学んだこと、晩年まで昭和天皇と交流があったことなどを19の項目に分けて紹介。
19歳で初めて上京した帰りに、伊吹山に立ち寄って植物を採集したことにも触れている。
2章は牧野本人だけでなく、牧野を支えた家族や支援者、研究で関わった他の学者などを個々に取り上げた。
3章では、牧野が幼少期に植物を採取した神社や、所属していた東京大付属の小石川植物園など、高知県や東京都内にある牧野ゆかりの名所を解説している。
光川教授は約10年前、日本の教育史に関する書籍の出版で、牧野に関する項目の執筆を担当した。当時は短いページ数だったこともあり、書き残したことがあったと感じていた。昨年2月ごろ、以前の担当から今回の書籍の企画を聞き、改めて牧野に関する執筆を開始。自叙伝などを参照し、関連する土地にも足を運んで撮影などをした。
光川教授は「牧野富太郎は周囲を気にせずにひたすら植物の研究に打ち込み、大きな業績を残した。彼のように、小さな趣味でも磨けば個性になると、読者に感じ取ってもらえたら」と話している。
<中日新聞より>