茶の産地として知られる甲賀市では、2月12日、「近江の茶」の海外販路開拓を目指して、茶園や加工場の視察が行われた。
2月12日は、甲賀市土山町にある「頓宮大茶園」に、アメリカとオーストリアのバイヤーらが訪れ、雪の残る約50ヘクタールの茶園を視察しながら、「近江の茶」の特徴や歴史などの説明を受けた。
また、茶の加工場では、機械の説明や、加工の仕方による味わいの変化など、「近江の茶」の特徴が伝えられた。
今回の海外バイヤーの招聘は、日本貿易振興機構・ジェトロが滋賀県や甲賀市、滋賀県茶業会議所と協力して行ったもので、「近江の茶」の海外販路開拓を支援する狙いがある。
試飲の後は、バイヤーと小売店との商談が行われた。
海外バイヤーによる視察は、2月13日も行われ、茶園の他、信楽焼の茶器の作陶工場なども訪れるという。
【近江の茶の主な産地】
●土山茶(甲賀市土山町)
甲賀市土山町は栽培面積、生産量ともに滋賀県内最大を誇るお茶の産地。土山茶は風味豊かな味わいが特徴で、二煎目以降も美味しく頂ける。
●朝宮茶(甲賀市信楽町朝宮地区)
信楽高原にあるお茶の名産地。朝宮茶は日本の五大銘茶に数えられ、高い香気と深い味わいが特徴で、全国から高い評価を得ている。
●政所茶(東近江市政所地区)
室町時代に始まったとされ、「宇治は茶所、茶は政所」と謳われた銘茶の産地。現在は生産量が限られ、希少なお茶になっている。推定樹齢300年の古木もある
<記事・写真: びわ湖放送より>