聖徳太子薨去(こうきょ)1400年の節目を記念し、東近江市に多く残る太子の縁起や伝説を紹介した企画展「聖徳太子in東近江」が、能登川博物館(東近江市山路町)で開かれている。入館無料。
企画展「聖徳太子in東近江」
展示: 5月8日まで。期間中の休館日は月、火曜日と4月22日、29日、5月4日、5日、6日。
場所: 能登川博物館(東近江市山路町)
入館料: 無料
問い合わせ: 能登川博物館(TEL0748―42―6761)
滋賀県は全国的にも多くの太子にまつわる縁起が伝えられている。NPO法人歴史資源開発機構編『聖徳太子の文化観光資源化調査報告書』によると、ゆかりある寺院の数が全国一であるとされ、薨去1400年を迎える今年からは太子に触れるツアーや、仏像の特別大開帳など様々な催しが東近江地域の各地で開かれ盛り上がりを見せている。今回の企画展では、ゆかりある各地の縁起をまとめた鈴鹿山麓混成博物館の巡回展「近江の聖徳太子」のパネル展示のほか、東近江市内の社寺に伝わる関連資料など約30点を紹介。
太子が四天王寺(大阪)を建立した際にその瓦を製造した地と伝わる瓦屋寺の近くから出土した古代瓦や、太子創建の百済寺の秘仏「金銅弥勒半跏像(こんどうみろくはんかぞう)」(複製)などが展示されている。
また、JR能登川駅前にある聖徳太子の奉賛会、近江上宮会の御本尊「聖徳皇太子尊影」と十七条憲法の書の掛け軸も特別展示されている。近江上宮会(1908年)の開会を祝して東京上宮教会から贈られたものと伝わり、資料をもとにした同館の調べによると、茨城県水戸市の善重寺太子堂の本尊を写したものの可能性が高いことが分かり、その詳細も伝えている。
<滋賀報知新聞より>