東近江市市辺地区まちづくり協議会が地元の公園「万葉の森船岡山」で育てている東近江市の花「ムラサキ」が開花した。指先ほどの小さな花が、来園者を和ませている。
万葉の森船岡山
東近江市糠塚町(近江鉄道市辺駅下車徒歩数分)
↑写真:中日新聞より ↑写真:東近江市HPより
「ムラサキ」は多年草で、根は染料や生薬の原料になる。
古く万葉の時代に蒲生野にて、額田王が大海人皇子にあてて詠んだ「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖ふる」の紫野は『ムラサキ』を栽培している野、標野は御料地であった蒲生野をさしている。
東近江市は万葉に所縁(ゆかり)がある土地柄。万葉の古代をしのばせる花として『ムラサキ』は全国的に有名でもあることから、希少種であるこの花が群生する風景がよみがえることを期待し、この花が市の花として選定された。
東近江市は万葉に所縁(ゆかり)がある土地柄。万葉の古代をしのばせる花として『ムラサキ』は全国的に有名でもあることから、希少種であるこの花が群生する風景がよみがえることを期待し、この花が市の花として選定された。
市辺地区まちづくり協議会地域活力部の森島安夫さんによると、ムラサキは雨に弱く繊細な植物で、絶滅が危ぶまれている。森島さんらは苗を栽培し、10年ほど前から園内で植栽を続けている。
今年の分は6月5日、地域活力部の8人で15本の苗を植えたところ、4週間足らずで半分ほどが開花した。見頃は7月いっぱい。
森島さんは「ムラサキのある風景をよみがえらせたい。台風に耐え、来年も花を咲かせて欲しい」と目を細めた。
<中日新聞より>