サンフランシスコの「フィッシャーマンズ・ワーフ」(Fisherman's Wharf)
サンフランシスコ北部の海岸沿いにある「フィッシャーマンズ ワーフ」は、サンフランシスコ市内で最も人が集まるエリアで、サンフランシスコの代表的な観光地で、海産物を使った料理が有名。名称の由来は、イタリア人漁夫の船着場として栄えたことからこの名がついた。
土産物店、蟹の屋台、サワードウ ブレッドの器に入ったクラムチャウダーの屋台があちこちにあり、海の景色、ゴールデン ゲート ブリッジ、アルカトラズ島も絵ハガキそのもの。アシカの群れが見られるスポットや、歴史ある船の見学ツアーもある。ギラデリ スクエアには、有名なチョコレート工場跡にブティックやレストランが集まっている。
フィッシャーマンズ・ワーフでのワインハプニング
サンフランシスコは同じカリフォルニア州のロスアンゼルスと共に日本人が親しむ都市であるが私も1980年代後半からアメリカはのビジネス出張でサンフランシスコにも何度か訪れている。
いつもは単独出張が大半だったが確か西海岸への出張したときで珍しくイギリス人同伴の二人でサンフランシスコに出掛けたことがあった。この時初めて「フィッシャーマンズ ワーフ」で夕食を摂るため出かけた。沢山停泊するプレジャーボートと海辺に並ぶ海産物のレストランや屋台で賑わっていた。正にインターナショナルの人種が集まるサンフランシスコの代表的な観光地である。
レストランの名前は忘れたが二人は海辺のテラスで洒落た海鮮料理を食し、折角カリフォルニアに来たのだから美味しい「カリフォルニアワイン」を飲むことにした。
ドライでコクのある高級のホワイトワインを店のソムリエに希望のテイストのワインを薦めて欲しいと伝えソムリエから自信あるワインの試飲を薦められた。
先に私が試飲し、イギリス人がその次に試飲した。二人とも「No」である。ソムリエからそれではと2番目の別酒のワインが来て、今度はイギリス人が先に試飲し、その後私が試飲した。しかし、残念ながらこれも「No」であった。
さあ困った。2本も高級ワインをオープンさせたが客の私たちは納得しなかったのである。常日頃はワインのテイストは形式的な感じになっていたがこの時は高級ワインだったので真剣にかつ希望のワインを飲みたかったので簡単に「YES」の妥協はしなかったのである。
希望のワインについてはイギリス人が英語で説明しているので言葉の問題はない。幾多あまたあるワインの中で客が求めるワインを薦めるのはソムリエの仕事である。ソムリエは3本目のワインを準備した。3本目のワインが来る迄の間、イギリス人と3本目も納得できなかったらどうしょうと話をした。
納得したワインを飲むため試飲している訳だが3本も拒否するのはマナー的に如何なものかと私は少し心配になった。
ソムリエには私たちの希望に合ったワインを持って来てくれと祈った。
結果、3本目も「不合格」だった。私はワインのテイストに自信はあったし、イギリス人もワイン通で無理難題を言っているのではない。テイストとは言えども3度もNGを出すのは通常から逸脱しているのではないか。
ワインのテイストは一種の儀式みたいになっており納得できないといって拒否する人をあまり見かけたことが無い。それを3回も納得しないのは逆にマナー違反みたいではないかと心配になった。
イギリス人にテイスト的は納得できないがここで妥協したらどうかと提案した。しかし、ソムリエにもメンツがあったのだった。顧客に納得してもらえる高級ワインに値するワインを提供しようとソムリエも真剣だった。遂に彼は4本目のワインを持って来た。
4本目は遂に「合格」だった。遂に希望していたワインに当たったのだ。
初めからこれを持って来てくれていれば1発合格だったのに。。。これでこちらも一安心した。過去に飲んだことがあるブランド、品種、年代など価格などを告げれば「即合格」になったのだろうが今回はカリフォルニアワインの新しい美味しいワインの発掘をしたかった。ハプニングはあったが遂に美味しいワインに当たった。しかし、通常はこんなことはお勧めできない。
テイスティング不合格になったワインはどうするのだろう。グラスワインかテーブルワインで出すのだろうか。それにしても高価なワインなので後始末のことが気になった。。。
その後、美味しいカリフォルニアワインを飲み、カニ料理や新鮮なオイスターなど海鮮料理をたらふく頂いた。
今でも「フィッシャーマンズ ワーフ」はこの日の夜の夕食会の出来事を思い出す。
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