1988年、1カ月半ほどのイギリス出張中の週末を利用してロンドン市内を始めイギリス各地に出かけた。単身の出張だったので行き先等は自由気ままで郊外はストラトフォードアポンやブリストルにも足を延ばしたが「オックスフォード」もその1つだった。
「オックスフォード」へはロンドンからバスで行った。2時間位の7乗車時間だった。
街に着くと石作りのもう何世紀も前の建物が連なる落ち着いた街で気に入った。大都会のロンドンでも基本的に同じだと思うが建物は高さ制限があり、壁面は石作りかレンガ作りである。カラス作りの建物は一切なかった。(ロンドンは一時ガラスのビルが作られたことがあるがその後は認められない)
イギリス人は古い物に価値感を持っており外壁が朽ちてきた場合、修復して元と同じにすると言われている。実際、建物の中は現代風だが外から見た目には昔のまま景観を保っている。
一度は訪れてみたかったオックスフォード大学にも足を延ばした。静かで落ちつたカレッジに多くの学生が学んでいた。オックスフォードの街も派手なチャラチャラしたところがなかったが大学は更に静寂でこんな環境であれば勉強ができるなあと思ったものである。現天皇夫妻もこのオックスフォード大学で勉学と共に深く自分を見つめることができたのではないかと思った次第である。余談だが、残念ながらイギリスのもう一方の雄「ケンブリッジ」には行ったことがない、
半日のオックスフォードの散策であった。数時間もすればまたやや喧騒のロンドンの生活にまた戻るのだが久しぶりに心豊かなひと時を持てて幸せだった記憶が今も残っている。
オックスフォード
12世紀に創立された名高い「オックスフォード大学」を中心とした、南イングランドの中央部に位置する都市。
詩人マシュー・アーノルドが「夢見る尖塔の都市」と呼んだこの中世の街には、 オックスフォード大学を構成する38のカレッジが点在している。
「ユニバーシティ カレッジ」と「モードリン カレッジ」は、街を眺望できるカーファックス塔とチャーウェル川沿いの植物園の間を結ぶハイストリート沿いにある。