Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

青の炎

2017-09-30 20:38:38 | 読書
(内容)
櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。
女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。
その平和な家庭の一家団欒を踏みにじる闖入者が現れた。
母が十年前、再婚しすぐに別れた男、曾根だった。
曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとしていた。
警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意する。
自らの手で曾根を葬り去ることを…。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。
その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。


初読みの作家。

イメージはホラー作家のイメージやったから、避けて来てたけど、ミステリー史に残る名作ということで、読んでみたくなった。

主人公である高校生秀一の視点で描かれた倒叙推理小説。

秀一の気持ちの心の中の描写がすごくリアルで、めちゃくちゃハラハラドキドキして、面白かった。

読後はとても切ない気持ちになる。

名作と言われるだけあって、最初から最後までページを次から次へとめくりたくなるほど引き込まれた。

二宮和也主演で映画化されているらしい。

小説が良かったからといって映画もいいとはいえないが、機会があれば観てみたいと思う。



★★★★★

ゲームセットにはまだ早い

2017-09-26 07:17:23 | 読書
(内容)
クビを宣告されたプライドばかり高いエース、過去から逃れられない元プロ野球選手、夢と家族の間で葛藤するキャプテン…。
ひとりの監督との出会いが、そんな問題だらけの社会人野球チームに奇跡を起こす。
元気と勇気が湧いてくる大人のための、読む栄養ドリンク。


高校野球シーズンに「雲は沸き、光あふれて」を読んで、すっかりお気に入りになった須賀しのぶ。

他の作品も読んでみたくなり本作を読んでみた。

設定は新たに立ち上がった田舎のクラブチーム。

チームの監督、選手、マネージャーたちの個別のストーリーがチーム全体に繋がって話は進んでいく。

登場人物にそれぞれ個性があり、なかなか面白い。

特に好きなのは自由奔放な感じの片桐監督かな?

細部にわたってクラブチームの抱える苦悩が書かれてあるのも良かった。

本作は続編はなさそうやけど、それぞれの選手たちのその後みたいなアナザーストーリーも面白いのではないかと思った。



★★★★☆

スロウハイツの神様

2017-09-23 18:42:35 | 読書
(内容)
莉々亜が新たな居住者として加わり、コーキに急接近を始める。
少しずつ変わっていく「スロウハイツ」の人間関係。
そんな中、あの事件の直後に百二十八通もの手紙で、潰れそうだったコーキを救った一人の少女に注目が集まる。
彼女は誰なのか。そして環が受け取った一つの荷物が彼らの時間を動かし始める。


辻村深月作品は5作目。

今まで読んだ作品がなかなか良かったので、今回も楽しみにしてた。

上下巻からなる大作。

上巻はいまいちリズムが掴めず、なかなか読書ペースが上がらなかったけど、話が進むにつれて、ペースも上がって来た。

コレはミステリーというよりは恋愛小説なのかも?

でも、上巻の伏線が見事に後半回収されてた。

このあたりはさすがに上手い。

でも、主人公である環に前半で共感出来なかったのが、ずっと引きずってしまったので、読後の気分もそれほどハッピーになれなかった…

ちょっと期待が高過ぎたのもしれない。

良かったけど、再読したいとは思わなかった。



★★★☆☆

マスカレード・イブ

2017-09-16 08:07:08 | 読書
(内容)
ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。
一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。
事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。
殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。
お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。
二人が出会う前の、それぞれの物語。
「マスカレード」シリーズ第2弾。


「マスカレード」シリーズ第2弾。

前作が長編やったから、勝手に長編やと思い込んで読み始めたら、短編やったことに気付き、ちょっと落胆。

「マスカレード・ホテル」で大活躍した新田刑事とホテルウーマン尚美が出会う前の話。

ホテルウーマンの尚美の接客の素晴らしさは相変わらずやし、新田刑事の洞察力もスゴい。

表題作では、直接絡むことは無かったけど、間接的に絡むことに。

この辺りの展開はシリーズモノのしてはなかなか面白い。

そして、エピローグには「マスカレード・ホテル」への伏線が。

新作「マスカレード・ナイト」で二人はどういう展開で絡むのか?

早く読みたい。



★★★☆☆

かばん屋の相続

2017-09-13 21:29:04 | 読書
(内容)
池上信用金庫に勤める小倉太郎。
その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。
残された二人の兄弟。
会社を手伝っていた次男に生前、「相続を放棄しろ」と語り、遺言には会社の株全てを大手銀行に勤めていた長男に譲ると書かれていた。
乗り込んできた長男と対峙する小倉太郎。
父の想いはどこに?
表題作他五編収録。


完読を目指してる池井戸作品。

ようやく半分を超えたくらいかな?

池井戸作品初の短編集。

読みやすくて面白かったけど、やっぱり長編の方がいいなあ。

あのめちゃくちゃスッキリする勧善懲悪の池井戸スタイルが大好きやから。

そういう意味では表題作が少し近いかな?

でも、まだまだ物足りない。

次はやっぱり長編を読みたいと思う。

大好きな池井戸潤作品ということで、少し厳しめの採点。



★★★☆☆

マスカレード・ホテル

2017-09-09 18:03:27 | 読書
(内容)
都内で起きた不可解な連続殺人事件。
容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。
若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。
彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。
次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!?
いま幕が開く傑作新シリーズ。


間もなく新刊「マスカレード・ナイト」が発刊される。

なので、「マスカレード」シリーズを読んどこうと思ったが…

同じ考えの方がいたみたいで、図書館予約が少し予約待ちになり、ようやく読めた。

ホテルマンとして潜入捜査する刑事と指導するホテルマンの女性が主人公。

ホテルで起こる様々な出来事の中、少しずつ事件の核心に迫って行くというストーリー。

ホテルでの出来事がちょっと長ったらしく感じることもあったけど、後半はハラハラドキドキする展開。

全体的に軽さも感じるが、読みやすくて面白かった。

陰で活躍する能勢がいいキャラしてる。

次の「マスカレード・イブ」も早めに読まないと…

このシリーズもお気に入りのシリーズになりそう。



★★★★☆

連続殺人鬼 カエル男

2017-09-06 08:01:17 | 読書
(内容)
口にフックをかけられ、マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体。
傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。
街を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の犯行だった。
警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに…。
無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の目的とは?正体とは?
警察は犯人をとめることができるのか。


怖い。めちゃくちゃ怖い。

実際に自分が住む町で起こったことを想像しただけで鳥肌が立つ。

グロい。めちゃくちゃグロい。

グロい部分はだいぶ斜め読みしてやり過ごした。

後半のどんでん返しはかなりインパクトがあってよかった。

欲を言うと、一言であれっ?ってなるどんでん返しにして欲しかった。

それと、警察署の暴動のくだりは無くても充分に怖さはあったと思う。

中山七里の作品はコレで3作目やけど、今まで読んだ中で一番面白かった。

今年初めて読んだ作家やけど、これから色々な作品を読んでみたいと思う。



★★★★☆

AX(アックス)

2017-09-02 06:34:52 | 読書
(内容)
最強の殺し屋はー恐妻家。
「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。
こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。
『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる殺し屋シリーズ最新作!
書き下ろし2篇を加えた計5篇。


伊坂幸太郎の新作。

殺し屋のシリーズとは知らなかったので、事前に「グラスホッパー」と「マリアビートル」を読んでて良かった。

殺し屋がメインであるが、全くグロさはない。

妻に対する返答を頭の中でシミュレーションしてるところがめちゃくちゃユーモアたっぷりで面白い。

また、家族愛も感じる素敵な内容がいっぱい詰まってる。

いつもの伊坂作品らしい、伏線回収もキッチリ行われてて、安心して読める一冊。

伊坂作品は今までほとんど外れがないが、この作品は大当たり。

是非オススメしたい作品。



★★★★★