Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

テミスの剣

2019-10-31 22:51:41 | 読書
(内容)
豪雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった!どんでん返しの帝王が司法の闇に挑む渾身の驚愕ミステリ。


久しぶりの中山七里作品。

今まで読んだ作品もハズレがなく気になっている作家の一人である。

本作品はレビューの評価も高かったのでかなり期待して読み始めた。

過去に冤罪事件の当事者となった刑事である渡瀬が主人公。

なんとなく人物設定と名前が一致していて、イメージしやすかった。

俳優でいうと遠藤憲一がピッタリのイメージ。

テンポもよくかなり引き込まれて面白かった。

ただし、なんとなく流れから真相に気付いてしまったのが、少し残念だった。

それでもかなりいい作品だと思うので、他の作品ももっと読んでみたいと思った。



★★★★☆

店長がバカすぎて

2019-10-28 20:28:42 | 読書
(内容)
「幸せになりたいから働いているんだ」
谷原京子、28歳。独身。とにかく本が好き。
現在、〈武蔵野書店〉吉祥寺本店の契約社員。
山本猛(たける)という名前ばかり勇ましい、「非」敏腕店長の元、
文芸書の担当として、次から次へとトラブルに遭いながらも、
日々忙しく働いている。
あこがれの先輩書店員小柳真理さんの存在が心の支えだ。
そんなある日、小柳さんに、店を辞めることになったと言われ……。



早見和真作品は3作目。

以前に読んだのがミステリーの「イノセント・デイズ」と青春スポーツ小説の「ひゃくはち」。

なので、どんな作品なのか全く予想出来なかった。

内容は書店を舞台にしたコメディ。

かなり読みやすい構成になっていたし、後半に少しミステリーっぽい謎の展開もあって、興味をそそられながら読み進めることが出来た。

しかし、何かが欠けている感じは否めない。

それが何かはわからない。

読了後もなんとなくスッキリしない。

主人公の谷原京子にも感情移入出来なかった。

面白くないわけではないが、もっと痛快なストーリーをイメージしてただけに少し残念。



★★★☆☆

虚夢

2019-10-24 20:36:02 | 読書
(内容)
通り魔事件によって娘の命は奪われた。だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。そして事件から4年、元嫁から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。娘を殺めた男に近づこうとするが…。人の心の脆さと強さに踏み込んだ感動作。


好きな作家の一人である薬丸岳の作品。

刑法三十九条をめぐる被害者と加害者の話。

重く暗い話だが、先の展開が気になり、サクサクと読み進めることが出来る。

少し現実離れしてる部分もないことはないが、そんなことが些細なことと思わせられるくらいインパクトがあった。

主人公の三上の心情もとてもよくわかったし、自分ならどうしたか?と色々と考えさせられた。

物語の舞台が北海道というのもなんとなくハマっていてよかったと思う。

薬丸岳らしさが出ていて非常にいい作品だった。



★★★★★

格闘する者に○

2019-10-21 20:40:26 | 読書
(内容)
これからどうやって生きていこう?マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。漫画大好き→漫画雑誌の編集者になれたら…。いざ、活動を始めてみると思いもよらぬ世間の荒波が次々と襲いかかってくる。連戦連敗、いまだ内定ゼロ。呑気な友人たち、ワケありの家族、年の離れた書道家との恋。格闘する青春の日々を妄想力全開で描く、才気あふれる小説デビュー作。


久しぶりの三浦しをん作品。

内容も全くチェックせずにブックオフのセール品でシリーズ3作まとめて購入し積読してた。

デビュー作とは知らなかった。

三浦しをん作品は読みやすくて好きだが、この作品はあんまりハマらなかった。

女性の作家さんだが、「まほろシリーズ」や「神去シリーズ」などの男性が主人公の方が良いような気がする。

内容は就活する大学生の青春小説だが、緊迫感もないし、なんとなく流れも悪く印象はあまり良くなかった。

残り2冊も積読してるけど…



★★★☆☆

夜明けの街で

2019-10-18 08:01:16 | 読書
(内容)
不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなるー。建設会社に勤める渡部は、派遣社員の仲西秋葉と不倫の恋に墜ちた。2人の仲は急速に深まり、渡部は彼女が抱える複雑な事情を知ることになる。15年前、父親の愛人が殺される事件が起こり、秋葉はその容疑者とされているのだ。彼女は真犯人なのか?渡部の心は揺れ動く。まもなく事件は時効を迎えようとしていた…。


月一東野圭吾。

ずっと頑張って読み続けている。

不倫をテーマにした作品。

妻子持ちにとっては心が微妙に揺れ動かされる作品。

不倫をする側の心理描写がなかなか緊迫感があって、少しハラハラさせられた。

ミステリーとしてはそれほど凝ってなくて、インパクトにはやや欠ける気がする。

それでも、読ませる力はさすがに東野圭吾と思わせるくらいサクサクと読み進めることが出来る。

なかなかいい作品だと思うが、再読したいとまでは思わなかった。



★★★☆☆

ノーバディノウズ

2019-10-16 06:38:03 | 読書
(内容)
メジャーを代表する東洋系スラッガー、“ジャスティン・キング”。大都市球団へのトレードを拒み続ける彼の正体を探る者たちが姿を消す。最後に日本の新聞記者が辿り着いた驚愕の真実とは。パワフルかつ緊迫の展開でラストへと一気に導く新時代野球ミステリの傑作。第一回「サムライジャパン野球文学賞」大賞受賞作。


本城雅人の野球モノのミステリー。

野球関係の描写や情報は細部まで描かれており、さすがだと思わされる。

その一方、全体的なストーリーはなんとなくな感じで進み、後半のどんでん返しもなく呆気なく終わった感じで少し残念に思った。

特にエピローグが無理矢理終わらせた感じがした。

個人的に野球好きなので読むのに苦痛はなかったが、野球に詳しくない人には勧められない。

野球関係の小説はまだまだあるので全て読んでみたいと思う。

「サムライジャパン文学賞」って2回で終わってたんや…

ずっと続いて欲しかったなあ…



★★★☆☆

月と蟹

2019-10-10 21:51:09 | 読書
(内容)
海辺の町、小学生の慎一と春也はヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。無邪気な儀式ごっこはいつしか切実な祈りに変わり、母のない少女・鳴海を加えた三人の関係も揺らいでゆく。「大人になるのって、ほんと難しいよね」-誰もが通る“子供時代の終わり”が鮮やかに胸に蘇る長篇。直木賞受賞作。


好きな作家の一人、道尾秀介の直木賞受賞作。

二人の少年と一人の少女が大人に成長していく過程を描いた作品。

ミステリーともいえないし、青春小説とも少し違う不思議な小説。

登場人物が少なく読みやすいのは読みやすいが展開が遅くて、グイグイと引き込まれる感じが無かった。

やっぱり道尾秀介はミステリー小説の方がいいなと改めて思った。

舞台が鎌倉ということで、明るいイメージを持っていたが、意外に暗くて切なかった…

そういえば、少し前に読んだ五十嵐貴久の「マーダーハウス」も鎌倉だった。



★★★☆☆

ミッドナイト・バス

2019-10-08 21:37:59 | 読書
(内容)
故郷に戻り、深夜バスの運転手として働く利一。子供たちも独立し、恋人との将来を考え始めた矢先、バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。会社を辞めた長男、結婚と仕事で揺れる長女。人生の岐路で、忘れていた傷と向き合う家族たち。バスの乗客の人間模様を絡めながら、家族の再出発を描いた感動長篇。


伊吹有喜作品はコレで3作目。

過去2作がなかなか良かったので、新たに読んでみた。

結果的には過去2作に比べれば少し残念な感じだった。

内容やテーマはなかなか面白いが、少し長過ぎる感じがするのと、なんとなく上手く行きすぎの感じが印象が悪くなった理由。

この本が発刊された頃は夜行バスによく乗っていたが、それほど思い入れはなく、行きのウキウキ気分と帰りの現実引き戻され感だけが印象に残っている。

それにしてもみんな泣きすぎ。

世の中、こんなに涙してる人が多いのかな?



★★★☆☆

クジラアタマの王様

2019-10-04 21:08:52 | 読書
(内容)
製菓会社に寄せられた一本のクレーム電話。広報部員・岸はその事後対応をすればよい…はずだった。訪ねてきた男の存在によって、岸の日常は思いもよらない事態へと一気に加速していく。不可思議な感覚、人々の集まる広場、巨獣、投げる矢、動かない鳥。打ち勝つべき現実とは、いったい何か。巧みな仕掛けと、エンターテインメントの王道を貫いたストーリーによって、伊坂幸太郎の小説が新たな魅力を放つ。


伊坂幸太郎の最新刊。

前半は日常的な出来事から始まり、少しずつファンタジーの世界に入って行く。

伊坂幸太郎ワールドが炸裂している。

ちょこちょこ登場する挿絵は本編と関連がないのかと思っていたが、ファンタジーな部分に絡んでいることに途中で気づく。

挿絵は短めなので、それほど異色作と思う感じにまではならない。

後半に少しミステリー的な展開もあるがジャンルとしてはファンタジーになると思う。

読みやすくて面白いが、強烈なインパクトはない。

なので、少し時間が経つと内容を忘れてしまうかもしれない。

「岸くん」や「ヒジリ」の由来がそういうことだったとは…

さすが伊坂幸太郎。



★★★★☆

クロス・ファイヤー

2019-10-02 18:47:18 | 読書
(内容)
日本プロ野球のチームに、女性選手が入団。東京レオパーズ所属の楠田栞は、左腕で下手投げの中継ぎ投手。客寄せパンダと陰で囁かれつつも、同僚で親友の早蕨麻由と励まし合いながら、野球に恋に奮闘している。ある日栞は、臨時コーチの雲野と出会う。雲野は言う。おまえの恵まれた体と素質を活かせ、一流になれ、と。女性投手では前例のない、ある目標のための特訓が始まった…。


久しぶりの柴田よしき作品。

NPBで必死にもがく女子選手が主人公。

柴田よしき自身がヤクルトファンなので、チームはヤクルトスワローズをモデルにしている。

女性のNPBプレイヤーなんて夢のような話のような気もするが、昔は日本人がメジャーで活躍することが夢のような話だったので、あながち夢ではないのかもしれない。

野球のことをあんまり知らなくても読めるくらい内容的には難しくない。

野球好きとしてはそこが逆に物足りない。

タイトルもなんとなく主人公と一致しないし、エピローグも中途半端な感じがした。

嫌いじゃないし、楽に読めるけど再読したいほどの作品ではない。



★★★☆☆