Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

アンサーゲーム

2019-07-30 06:35:51 | 読書
(内容)
大手商社に勤務している樋口毅と田崎里美は結婚式を挙げた。新婚旅行を明日に控え、幸せな一夜を過ごすはずだった…。翌朝、目を覚ますと、そこは真四角の“箱”の中。そこに、ファンファーレとともにピエロが現れ、言った。「アンサー・ゲームへようこそ!」ゲームは簡単。出された問題に、二人の答えが一致すればOK!しかも問題は、二人に関係するものばかりで、十問中、七問正解すればゲームクリアです。それではいきましょう。第一問はこちら!『あなたたちが最初に会ったのは、いつ、どこで?』閉じ込められ、極限状況で試される男と女。愛か打算か裏切りか、究極の心理ゲームが今、開幕!


昨年末くらいからハマりにハマってる五十嵐貴久の新作。

この手のちょっと古臭く安っぽい感じのする心理ゲームが昔から好きだった。

ドラマや映画でもこういうジャンルのものは結構見た。

特にどの作品というわけではないが、何となく既読感があるのはそのせいかもしれない。

ページ数もそれほどないし、登場人物も3人しかいないし、内容もわかりやすいのでどんどん読み進めることが出来る。

気がつけばあっという間に読了。

少し残念だったのはエピローグが中途半端でモヤモヤ感が残ったこと。

最後は続編を臭わす感じもあったが、あまり評判は良くなさそうなので、無いかな…

個人的には続編希望。



★★★★☆

サウスポー・キラー

2019-07-26 20:34:42 | 読書
(内容)
人気球団オリオールズの投手・沢村。ある日、沢村の「暴力団との癒着」と「八百長試合」を指摘した告発文書が球団とマスコミに送りつけられ、身に覚えがないにもかかわらず、沢村は自宅謹慎処分を受けてしまう。自身の潔白を証明するため、告発文書の調査を開始する沢村。やがて彼がたどり着いたのは周到に計画された恐ろしい陰謀だった!第3回『このミス』大賞を受賞した正統派ハードボイルド。


初読みの作家。

「このミス」大賞作品。

野球関係のミステリー小説ということだったのでなんとなく堂場瞬一や本庄雅人のような小説をイメージしてたが、やや軟投な感じのする内容だった。

試合の描写が多いのは野球好きには嬉しいが肝心のミステリーの部分が少し弱い気がした。

なんとなく犯人もわかってしまったのはマイナスポイント。

それでも楽しめて読めたので評価はまずまず。

黒坂美鈴との関係がその後どうなったのかは気になる。

主人公の沢村がなんとなく応援したくなるキャラだったのでいい方向に向かってたらいいなと思う。



★★★☆☆

沈黙のパレード

2019-07-24 19:07:36 | 読書
(内容)
突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。秋祭りのパレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたのか。殺害方法は?アリバイトリックは?超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。


月イチ東野圭吾。

今月は人気シリーズのガリレオシリーズの最新作。

久しぶりのガリレオシリーズ長編で楽しみにしていたが、期待を裏切らない見事な作品だった。

読みやすさはもちろん、登場人物の人物描写も個性が出ていて入りやすい。

後半の繰り返されるどんでん返し的展開も驚かされて良かった。

人と人の繋がりのことが描かれていて、気持ち的にも前向きになれる。

是非本作品も映像化して欲しい。

東野圭吾作品では久しぶりの満点。



★★★★★

塩の街

2019-07-19 19:11:56 | 読書
(内容)
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だがー「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』と並ぶ3部作の第1作にして、有川浩のデビュー作!番外編も完全収録。


久しぶりの有川浩作品。

自衛隊三部作の第1弾。

この作品がデビュー作とは知らなかった。

寡黙でカッコいい自衛官と勇気ある少女のラブコメ。

ラブコメながら、前半の設定はホラーっぽかったりSFっぽかったりする。

単純なラブコメではなく、「死」についても考えさせられる内容でなかなか奥が深い。

少し出来過ぎな感はあるが、それでも面白くてページをめくる手が止まらない。

後半の秋庭と秋庭の父が仲直りするシーンはかなりヤバい。

次の「空の中」も楽しみ。

久しぶりの有川浩作品。

自衛隊三部作の第1弾。

この作品がデビュー作とは知らなかった。

寡黙でカッコいい自衛官と勇気ある少女のラブコメ。

ラブコメながら、前半の設定はホラーっぽかったりSFっぽかったりする。

単純なラブコメではなく、「死」についても考えさせられる内容でなかなか奥が深い。

少し出来過ぎな感はあるが、それでも面白くてページをめくる手が止まらない。

後半の秋庭と秋庭の父が仲直りするシーンはかなりヤバい。

次の「空の中」も楽しみ。



★★★★☆

彼女は頭が悪いから

2019-07-17 07:58:42 | 読書
(内容)
横浜市郊外のごくふつうの家庭で育ち女子大に進学した神立美咲。渋谷区広尾の申し分のない環境で育ち、東京大学理科1類に進学した竹内つばさ。ふたりが出会い、ひと目で恋に落ちたはずだった。渦巻く人々の妬み、劣等感、格差意識。そして事件は起こった…。これは彼女と彼らの、そして私たちの物語である。


初読みの作家。

図書館の予約待ちがかなり長かったので、さぞかし面白いんだろうと期待しながら読み始めた。

2016年に起こった東大生による集団強制わいせつ事件について描かれているが、ノンフィクションではない。

本当はノンフィクションにしたかったが、内容がデリケートなだけにファクションにした感じなのか?

前半は被害者や加害者の生い立ちが長々と書かれていて、少し飽きがくる。

中盤以降から事件前の様子や当日の様子が描かれている。

東大生が一般人を嘲笑った表現が随所に出て来て、不快感を感じる。

よく嫁さんが「頭が良すぎておかしくなってしまった。」と言うが、おかしくなったんじやなくて、元々そういう構造なんだと思う。

偏見かもしれないが、世の中に出て本当に成功する奴は学歴なんかに左右されない。



★★★☆☆

甲子園への遺言

2019-07-12 06:15:34 | 読書
(内容)
天才バッティングコーチ高畠導宏の生涯を描いた傑作。小久保裕紀、田口壮などの一流プロ野球選手を育てあげた彼は高校の教師となり、高校野球の監督として甲子園での全国制覇を目指す。ところが、突然発覚した病気のために…。NHKドラマ『フルスイング』として感動を呼んだ名著がついに待望の文庫化。


高畠というコーチがいたのはなんとなく覚えている。

記憶の中では中日とオリックスのコーチだった。

一番野球を観てた頃かもしれない。

でも、田口や小久保を育てたなんてことは知らなかった。

ましてや、高校野球の監督になろうとしていたことなど全く知らなかった。

コーチ技術だけでなく人柄も良かったので、長い間コーチが出来たのだと思う。

今のプロ野球にはなかなか名コーチと呼ばれる人が育っていないように思う。

野球は選手がやるものだが、監督とコーチはやっぱり大事。

今の阪神タイガースにこんなコーチがいてくれたら…と思った。



★★★★☆

四十九日のレシピ

2019-07-09 20:19:57 | 読書
(内容)
妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。


伊吹有喜作品は「彼方の友へ」に次いで2作品目。

読み始めてなんとなく既読感があるなあーと思ったら映画化されていた。

その映画をなんとなくテレビで見たのを思い出した。

とても優しくて温かい話。

終盤は目をうるうるさせながら読み切った。

井本の天真爛漫さやダーリン熱田こと父親の不器用さがとてもいい感じで描かれていてなかなかいい味を出している。

文書も丁寧で読みやすくてかなり良かった。

自分自身も亡くなった時に周りから感謝されるような生き方をしていかないといけないと反省させられた。



★★★★★

さよならバースディ

2019-07-08 10:18:42 | 読書
(内容)
霊長類研究センター。猿のバースディに言語習得実験を行っている。プロジェクトの創始者安達助教授は一年前に自殺したが、助手の田中真と大学院生の由紀が研究を継いだ。実験は着実に成果をあげてきた。だが、真が由紀にプロポーズをした夜、彼女は窓から身を投げる。真は、目撃したバースディから、真相を聞き出そうと…。愛を失う哀しみと、学会の不条理に翻弄される研究者を描く、長編ミステリー。


久しぶりの荻原浩作品。

読書メーターを始めてから知った作家だが、数多く作品を読んでいて、お気に入りの作家の一人である。

猿(ボノボ)に人間の言葉を理解させるという理系のテーマなので苦手な人も多いかもしれない。

前半は研究内容の説明がちょっとくどく感じてしまい、あんまりのめり込むことが出来なかった。

でも、中盤以降は事件発生とその謎解きがまずまず面白かった。

だが、ハラハラドキドキという感じはあまりなかった。

最後はやや切ない感じで終わってしまい、読了後はこの後がどうなったのかが気になる。

まずまずだが、もう一つインパクトが足りない気がする。



★★★☆☆

1985年の奇跡

2019-07-04 20:40:18 | 読書
(内容)
おニャン子に夢中だったあの頃。僕らの弱小高校野球部にスゴイ奴がやってきた!『夕やけニャンニャン』を見ること以外何のヤル気もない僕らが、アイツのおかげでひょっとしたら甲子園に行けるかも!ってマジ!?-山あり谷あり、笑いあり涙ありでページをめくる手が止まらなくなる青春小説の傑作だ。


五十嵐貴久作品は「リカシリーズ」以外は初。

野球ものの青春小説ものと知って手を出さない訳にはいかなかった。

1985年当時の高校野球部の話。

ちょうど同世代ということもあり、懐かしく読むことが出来た。

ちょくちょく登場する80年代ネタもかなり面白い。

話自体はベタな青春小説だけど、ベタな話が好きなので、かなり楽しむことが出来る。

さすがに満点まではいかないが大好きな作品の一つになった。

ちなみにおニャン子の中では永田ルリ子が好きだった。

あー懐かしい…



★★★★☆

光媒の花

2019-07-01 20:48:22 | 読書
(内容)
一匹の白い蝶がそっと見守るのは、光と影に満ちた人間の世界ー。認知症の母とひっそり暮らす男の、遠い夏の秘密。幼い兄妹が、小さな手で犯した闇夜の罪。心通わせた少女のため、少年が口にした淡い約束…。心の奥に押し込めた、冷たい哀しみの風景を、やがて暖かな光が包み込んでいく。すべてが繋がり合うような、儚くも美しい世界を描いた全6章の連作群像劇。第23回山本周五郎賞受賞作。


ずっと読み続けている道尾秀介の作品。

今回は6編からなる短編集。

前半は暗くて、救いのない重い話だったが、中盤以降は明るく前向きな話になっていく。

なんとなく悪い方に予想を覆させられた。

個人的には重い話で突き進んで欲しかった。

前半の短編がページが進むにつれてリンクしていく。

そのリンクの仕方はなかなかキレイに仕上がっている。

全体的に脈絡があまりなく淡々と進むので読みやすいけど、記憶には残りにくい感じかした。



★★★☆☆