Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

キネマの神様

2018-09-28 21:44:36 | 読書
(内容)
39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。
ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。
“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。


原田マハ作品は最初に読んだ「楽園のカンヴァス」が芸術系アレルギーにとって苦痛だったので、避けて来た。

ところが、読友に「絶対いいから!」と勧められて読んだ「本日は、お日柄もよく」を読んでめちゃくちゃ感動した。

それから少し時間が経ってしまっての3作目。

これもめちゃくちゃ良かった。

洋画はあんまり好きじゃなかったけど、作品中に出て来る作品を観てみたくなった。

映画を取り上げたテーマもいいし、テンポも良くて、めちゃくちゃ読みやすい。

ずっと読んでいたくなる気分になる作品。

家族で感動出来る映画を観てみたいなあーってしみじみと思った。



★★★★★

片眼の猿

2018-09-26 19:07:08 | 読書
(内容)
盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。
目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。
楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。
同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。
謎、そして…。
ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。

ここのところ新刊ばかりを読んでいたので、久しぶりの積読本。

道尾秀介作品も制覇を目指してるけど、こちらはまだまだ先が長い。

主人公が探偵の叙述トリックの作品。

よくあるパターンだが、スゴく考えられてあってなかなか面白い。

もちろんミスリードにめちゃくちゃハマった。

事件自体はそんなに難解ではないけど、解決に行き着くまでのドタバタ劇が面白いし、「ローズ・フラット」というアパートに住む住人達に好感が持てる。

読みやすいし、好きな部類の作品なので、またいつか再読してみたいと思う。



★★★★☆

銀河鉄道の父

2018-09-22 19:36:20 | 読書
(内容)
宮沢賢治は祖父の代から続く富裕な質屋に生まれた。
家を継ぐべき長男だったが、賢治は学問の道を進み、理想を求め、創作に情熱を注いだ。
勤勉、優秀な商人であり、地元の熱心な篤志家でもあった父・政次郎は、この息子にどう接するべきか、苦悩したー。
生涯夢を追い続けた賢治と、父でありすぎた父政次郎との対立と慈愛の月日。


直木賞を受賞するまで作家の存在すら知らなかったので、もちろん初読みの作家である。

宮沢賢治のことはその作品が有名で知っていたつもりだったが、何となく知ってるだけでどういう人物だったかまでは理解していなかった。

宮沢賢治の父の視点で描かれており、明治時代の父親像がよくわかる。

昔は著名な人物の作品は亡くなってから認められるということが多いような気がする。

宮沢賢治もその一人だったことは知らなかった。

頑なでへそ曲がりな親子の話やけど、その中に愛情が溢れていて、とても気持ちがいい。

読了後の清々しさがもう一つの気がするが、好きな作品であることは間違いない。



★★★★☆

ののはな通信

2018-09-20 17:21:35 | 読書
(内容)
横浜で、ミッション系のお壌様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。
庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールで毒舌なののと、外交官の家に生まれ、天真爛漫で甘え上手のはな。
二人はなぜか気が合い、かけがえのない親友同士となる。
しかし、ののには秘密があった。いつしかはなに抱いた、友情以上の気持ち。
それを強烈に自覚し、ののは玉砕覚悟ではなに告白する。不器用にはじまった、密やかな恋。
けれどある裏切りによって、少女たちの楽園は、音を立てて崩れはじめ…。
運命の恋を経て、少女たちは大人になる。
女子の生き方を描いた傑作小説。
女子校で出会い、運命の恋を得た少女たちの20年超を、全編書簡形式で紡いだ、女子大河小説の最高峰。


久しぶりの三浦しをん作品と思ったら、今年初やった。

本作品で三浦しをん作品は9作目になる。

全編が主人公「のの」と「はな」の手紙とメールのやりとりで綴られている。

一瞬、湊かなえの「往復書簡」を思い出した。

「のの」と「はな」が自分と同世代であることもあり、時代背景が一致しているのはわかりやすくてよかった。

ストーリー的には好きな展開やけど、主人公の二人に共感出来ない部分も多く、なんとなく気分が悪い。

三章まではいやいや読んでる感じで読み進めたけど、四章からは急にハラハラする展開に。

最後は賛否両論もあるけど、個人的にはこれで良かったような気がする。

それにしても登場する男性陣はいまいちばかり。

再読したくなるような作品ではなかった。




★★★☆☆

夏空白花

2018-09-14 08:43:34 | 読書
(内容)
1945年夏、敗戦翌日。誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。
全てが無くなった今こそ、未来を担う若者の心のために、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。ボールもない、球場もない。
それでも、もう一度甲子園で野球がしたい。
己のために、戦争で亡くなった仲間のために、これからの日本に希望を見せるために。
「会社と自分の生き残りのため」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の想いと祈りに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、「高校野球」に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった…。


須賀しのぶ作品もこの一冊で7作品目。

一番最初に読んだ「また、桜の国で」以外は全て野球関係の小説。

今回も野球関係で、戦後「夏の高校野球」を復活させるために尽力した大阪朝日新聞記者が主人公である。

沢村栄治、景浦將、嶋清一など戦死した野球で名を馳せた人物が実名で登場したり、「高校野球の父」と言われた佐伯達夫も登場する。

どこまでが実話でどこからが小説なのかわからないが、全体的に読みやすくのめり込むことが出来た。

今年、100回大会を迎えた夏の高校野球。

先人達が作った歴史を守りつつ、新たな時代に向けて創造していかなければならない。

個人的に大好きな高校野球、今、観戦することが出来ることに感謝したいと思うことが出来た一冊。



★★★★☆

キラキラ共和国

2018-09-12 08:20:18 | 読書
(内容)
ツバキ文具店は、今日も大繁盛です。
夫からの詫び状、憧れの文豪からの葉書、大切な人への最後の手紙…。
伝えたい思い、聞きたかった言葉、承ります。
『ツバキ文具店』待望の続編。


2017年本屋大賞4位の「ツバキ文具店」を読んだのは去年の6月。

一年以上も前やったけど、設定も内容も結構覚えてた。

それくらい印象に残った作品だったということだと思う。

シリーズの続編となる本作品も2018年本屋大賞にノミネートされた。

前作で代筆屋という職業を知り、鎌倉の風景とその空気感にほっこりとした印象を受けた。

本作品はそれ以降が描かれており、家族がテーマになっている。

個人的には前作よりも好きで、ずっと読んでいたくなるように感じた。

守景家の今後が気になるので、続編を期待したい。



★★★★★

一球入魂!一音入魂!

2018-09-10 07:46:22 | 読書
(内容)
2018年夏、甲子園は100回大会をむかえるー甲子園出場を目指す、そして甲子園で闘う野球部を精いっぱい演奏で応援し支える吹奏楽部員たち。ふたつの部活がつなぐ友情ドキュメンタリー!


9月に入り、めっきり暑さもマシになり少しずつ秋に近づきつつあるのに、まだ夏の甲子園ロスが続いてる今日この頃。

今日はYouTubeで夏の甲子園の動画を漁りまくってた。

高校野球の素晴らしさと楽しさは説明するまでもないが、もう一つの楽しみは各校のブラバンことブラスバンドである。

そんなブラバンのことが書かれているドキュメンタリー。

興味深く面白かったけど、もう少し掘り下げて欲しい感じもした。

また、取り上げられてる学校のほとんどが関東の学校であることが残念やった。

早く春にならないかなあー

高校野球が観たいなあー



★★★☆☆

連続殺人鬼カエル男ふたたび

2018-09-08 22:10:39 | 読書
(内容)
凄惨な殺害方法と幼児が書いたような稚拙な犯行声明文、五十音順に行われる凶行から、街中を震撼させた“カエル男連続猟奇殺人事件”。
それから十ヵ月後、事件を担当した精神科医、御前崎教授の自宅が爆破され、その跡からは粉砕・炭化した死体が出てきた。
そしてあの犯行声明文が見つかる。
カエル男・当真勝雄の報復に、協力要請がかかった埼玉県警の渡瀬&古手川コンビは現場に向かう。
さらに医療刑務所から勝雄の保護司だった有働さゆりもアクションを起こし…。
破裂・溶解・粉砕。
ふたたび起こる悪夢の先にあるものはー。


前作を読んだのはちょうど一年前。

内容が少しおぼろげになってたので、ネットのネタバレを検索して、復習をしてから読み始めた。

前作同様、殺し方がかなりエグくてグロい。

あまりにグロい伸ばして苦手なので、グロいところは斜め読みしながら読み進めた。

犯人は最後の最後までわからなかったけど、犯人逮捕の手段は思い描いてた通りで、誰でも想像出来るのが残念。

全般的に面白いし、次々と読みたくなるので、再読したいけど、前作よりはやや不満が残る。



★★★★☆

ざっくり甲子園100年100ネタ ニワカもマニアもおさえておきたい

2018-09-05 20:29:43 | 読書
(内容)
試合、選手、監督、時代、こぼれ話…。
古きも新しきも知ってこそ、観戦が10倍楽しくなる!
マニア過ぎずライト過ぎない高校野球100年の歴史。


今年100回目を迎えた夏の甲子園。

金足農業の快進撃などもあり、めちゃくちゃ盛り上がった。

そして、少し遅ればせながら高校野球本を読破した。

内容に関してはマニアにとっては知ってる話ばかりで新鮮さや面白味はあんまり感じることが出来なかった。

この程度なら自分でもまとめることが出来そうな気もする。

もっとマニアックな内容が読みたいけど、マニアック過ぎると売れないという、相反関係にあるのだろう。

少しずつ暑さも和らいで来た、今日この頃。

来年も高校野球を全力で楽しみたいと思う。



★★☆☆☆

最悪

2018-09-05 11:37:28 | 読書
(内容)
その町には幸と不幸の見えない境界線がひかれている。
事業拡大を目論んだ鉄工所主・川谷を襲うウラ目ウラ目の不幸の連続。
町のチンピラの和也が乗りこんだのは、終わりのない落ちるばかりのジェットコースター。
「損する側のままで終わりたくない!」追いつめられた男たちが出遭い、1本の導火線に火が点いた。


読者メーターに登録してちょうど300作品となる記念すべき一冊。

奥田英朗作品も定期的に読んでいて、結構読んでる。

「最悪」というタイトルがぴったりの内容。

600頁超もある長編やったけど、長さは感じなかった。

3人がどう繋がって行くかが気になって、どんどん読み進めることが出来た。

後半はあっという間の出来事のように一気読みやった。

全体的に救われない最悪な展開がばかりが待ち受けてる内容。

中でも川谷の転落ぶりが最も悲壮感が漂ってた。

それでも、読了後はなんとなくスッキリした感じがあった。

わりと好きな部類の作品。

その他に「無理」や「邪魔」などの姉妹作品もあるらしいので、いずれは読んでみたいと思う。



★★★★☆