人形と動物の文学論

人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。

お知らせ:7月10日KUNILABOオンライン講座(等)

2020-06-26 16:17:03 | 研究・発表・イベント等情報
みなさんこんにちは、今日はお知らせを二つ。

 まず一つ目に、7月10日(金)に、人文学と市民の皆さんをつなぐ場であるKUNILABOのオンライン講座を担当します。
・テーマ「『源氏物語』若紫垣間見場面を読む」
・講師:西原志保
・日時:7月10日(金)19:30〜21:00
・受講料:1,500円/学生1,000円。
・お申し込み→こちら

 KUNILABOの『源氏物語』講座はずっと担当してふだんは宇治十帖を読んでいるのですが、今年は新型コロナウィルスによる感染症の流行のため、4月期の講座が延期になってしまったのですが、それに代わるものとして、1回単発の講座をオンラインで行います。
 今回は、古典の教科書でもおなじみの若紫の垣間見場面をとりあげ、ていねいに読んだ後、『源氏物語』の動物の話につなげます。たぶん、女三の宮の猫の話もします。
 以前、近代三学会の合同国際研究集会で、動物パネルを企画し、私も『源氏物語』の猫と雀の話をしたのですが、そのときした話を、少し一般向けにできればと考えております。
 近代三学会の合同国際研究集会、10以上のパネルや発表が同時に行われる形式になってしまったので、興味があってもおいでになれなかった方もいらっしゃると思います。そういう方がもしいらっしゃいましたら、今回のオンライン講座にご参加いただけましたらうれしいです。

 もう一つは、論文の掲載情報です。
 日本人形玩具学会の下部組織である、表象遊戯学研究部会の論集(『一般社団法人 日本人形玩具学会 表象遊戯学研究部会 論集Ⅰ』2020)に、「是枝裕和『空気人形』に共感するということ」という論考を掲載しました。
 『空気人形』における労働と妊娠表象について考察するもので、非常勤先である前橋国際大学のポップカルチャー論の授業でお話しした内容をもとにしております。少部数の印刷ですが、国立国会図書館等、大きな図書館には入ると思います。どうぞよろしくお願い致します。


論文掲載情報「去勢と動物表象:松浦理英子『犬身』を中心に」「ガラスのリボンを解くために:笙野頼子『硝子生命論』と天野可淡」

2019-12-04 00:33:39 | 研究・発表・イベント等情報
こんばんは。
先日の三学会合同国際研究集会の「日本文学と動物」パネルにいらしてくださったみなさま、どうもありがとうございました。
おかげさまで充実したパネルになったと思います。

さて、11月に私の論文が2本公開されましたので、報告いたします。

・「去勢と動物表象:松浦理英子『犬身』を中心に」(『名古屋大学国語国文学』112号、2019年11月)
犬や猫の避妊・去勢手術が一般化したことやTNRの広がりなどで、古来生殖や自然の側に位置づけられることの多かった動物表象にどのような変化がもたらされたか、松浦理英子『犬身』を題材に論じるものです。

・「ガラスのリボンを解くために:笙野頼子『硝子生命論』と天野可淡」(『生物学史研究』99号、2019年11月)
去年の12月に行ったシンポジウムの発表をもとにしたもので、笙野頼子『硝子生命論』について、近年の球体関節人形のブームを踏まえつつ、人形作家・天野可淡が『KATAN DOLL』に付した後書である「解かれたガラスのリボン」と比較しながら考察するものです。

どうぞよろしくお願い致します。



11月24日パネル発表「日本文学と動物」のお知らせ

2019-10-29 10:32:21 | 研究・発表・イベント等情報
11月23日(土)~24日(日)にかけて、共立女子大学、二松学舎大学において開催される、
日本近代文学会・昭和文学会・日本社会文学会合同国際研究集会」2日目午前中に、
「日本文学と動物―ジェンダー・肉食・震災」と題して、パネル発表を行います。

日時:11月24日(日)10:00~12:00
場所:二松学舎大学1号館2階201
司会:村上克尚
発表:西原志保、佐々木ボグナ、江口真規

近年のアニマルスタディーズや動物論の議論を踏まえ、
西原は『源氏物語』女三の宮の猫について、紫の上登場時点の雀とも比較しつつ、
ジェンダーの観点から論じます。
佐々木ボグナさんは、宮沢賢治の『ビヂテリアン大祭』について、肉食/菜食の観点から、
江口真規さんが震災後文学における動物表象について論じます。

当日は他にも、色々な個別発表、パネル発表が目白押しです。
個別発表・パネル発表スケジュール
是非、おいで下さい。


9月期もKUNILABOの講座やります。

2019-09-01 21:28:23 | 研究・発表・イベント等情報
こんばんは。
ずいぶん更新をさぼってました。
7月には入ったばかりの人形玩具学会の研究部会(表象遊戯学)で報告しましたし、
お盆の前後には10日ほど実家に帰省して、わんわんと水入らずの生活を送りました。
その後すぐ研究会(物語研究会)の合宿に行き、今はようやく通常営業に気持ちが戻ってきた感じです。

それはともかく…
9月期からも、KUNILABOの講座、「『源氏物語』を読む」やります。
宇治十帖を少しずつ読んでます。
次は、椎本巻の途中、八の宮はもう亡くなって、お葬式とか済んで、
匂宮や薫が歌贈ったりなんかしているあたりです。
国立駅から徒歩5分くらいの場所でやってます。

日時:第1・3金曜日(9/6、9/20、10/4、10/18、11/1、11/15、12/6、12/20) 19:15〜20:45
場所:スペース・コウヨウ 3階
参加費:一般:12,000円/8回 学生:6,000円/8回

途中参加も可能ですので、いつでもお申し込みくださいませ。
詳細お申し込み

実家のわんわんの写真張り付けときます。
     
(いちおう)一時預かりで里親募集中のくりん君。
この子は私が上京してから後に実家で預かった子で、もともとの性格がクール(?)なのもあってかそんなに私によってきたりもしなかったのですが、いろんなたびごとにおやつをあげているおかげか、一緒にいるゴンちゃんやしわすちゃんが(激しく)私に甘えるおかげか、今回は私に寄ってきました。
里親募集の詳細・問い合わせ先は、保護主さんのブログをご覧ください。
→2020年1月2日に急逝しました。

   
一緒にいるのはしわすちゃんと


    
ごんちゃんです。
しわすちゃんはちょっといろいろあってけがをしやすい体質のため他の子と別にしたいということで、あとゴンちゃんは男の子なので男の子同士は同じ場所に置きたくなかったというので(でも大丈夫な子は大丈夫だったので、後から考えると大丈夫だったかも、とは思う)、1階の元店舗~庭でいます。
中の子たち庭に出すときに、ゴンちゃんも一緒にするんですが、中の子を庭に出すというよりは、ゴンちゃんを家に入れるという感じです。
今回はよくごんちゃんと猫おもちゃのねずみちゃんで遊んであげました。ねずみちゃん、私が帰る前の日くらいにすっかりごんちゃんがかじってしまって壊れちゃったんですけど。

         
私の子どもののすけちゃん。この幸せそうな寝方をご覧ください。

   
いつも可愛いさちこちゃん。さちこちゃんは、私が朝起きてきて、椅子とか床とかに坐ると、すぐにそばにくっついて座ります。撫でて撫でて、とするときのお手々が可愛いです。

 
ゆめちゃん。犬なのに時々香箱座りをしてます。


しろりん(後ろ、手前はさちこ)。


ろこちゃん。

今回はこんな感じです。撮れていない子もいますが…
11月にまた一つ、パネル発表を企画していますので、そのうち情報を載せられると思います。
では。

中古文学会発表とか、もろもろ…

2019-03-26 22:07:31 | 研究・発表・イベント等情報
こんばんは。

ずいぶんいろいろさぼっておりました。
フィギュアスケートシーズンなので、ゲデバニシビリ関係で検索してくださった方もいらっしゃったと思うのですが、
彼女はどうもアマチュアの試合には出ていないようです。
アイスショーなどでも、見られれば良いのですが…。

今シーズンは、ジャンプなどが好みの(ばねのある高いジャンプが好きなんです)、
トゥクタミシェワが好調で応援していたのですが、
最終的に世界選手権には出られなくて、その点は残念でした。

とは言え今回の世界選手権、
カザフスタンのトゥルシンバエワ選手が本当に素晴らしかったです。

たんに4回転サルコウがきまったというだけではなくて、
ショートもフリーも雰囲気は違うけれどそれぞれに、おしゃれで、音楽をうまく表現したプログラムだったと思います。
特にフリーでは、(小柄で華奢ですが)、
本当に全身を大きく使って、動きの「タメ」が上手なのでしょうか、
ちゃんとタンゴを踊り切れていました。

ブラボー、トゥルシンバエワ!
大好きです。

さて、西原は5月に、学会発表を致します。
中古文学会平成31年度春季大会(5月18~19日)2日目、共立女子大学での発表です。
『更級日記』冒頭で筆者が薬師仏に京都にあげて物語をある限り見せてくださいといのる場面と、
『源氏物語』中で、薫が大君が亡くなった後、その人形をつくりたいと願っている場面、
を結びつけて考察します。

私くらいの年齢になると、たいていの発表にはビビらないのですが、
中古の発表はちょっと緊張します。

どうぞよろしくお願い致します。