土屋龍一郎のブログ

土屋龍一郎のブログです。

ホモ・ルーデンス

2013-09-01 22:32:15 | これを読まず!
為末大さんがすべての行動の原点として推薦してた、ホイジンガ著「ホモ・ルーデンス」がAmazonから届いた。
便利な世の中だ。

到着してびっくり。
文庫で430ページもある、厚い本だ!
序説がまた、難しい翻訳。初訳が昭和38年。改訂を重ねて私が購入したのは昭和48年版の31刷目という大ヒットの古典なのだが、なにしろ日本語が当時のテンションだからゴツゴツしている。

第1章から読み始めたところです。なにしろ「第1章は全体の基本だ」と、あとがきにも書いてあるので、じっくり取りかかっています。

ということで時間がかかりそうなので、まずホイジンガとこの書籍について、インターネットで調べてみた。
便利な世の中だ。
それだけでも興奮するようなホイジンガ氏による遊びの定義が紹介されている。
ネット上では「遊びといじめ」についても読み取れるとの紹介がされている!

為末さんによると「努力が報われない人達へ」という紹介だ。
ちなみに為末大学による紹介文はこちら⇒ http://tamesue.jp/

為末さんは、海外遠征の時に手にして、この本に没頭したと書かれているけれど、哲学や心理学の言葉も頻出していて、読み応えあると言うよりは読み進みづらいくらいだ。

でも、「いじめ」にまで言及しているとなると、時間さえあればじっくりと本気で読んで勉強してみたいと思う。

1989 世界を変えた年

2013-08-28 11:40:38 | これを読まず!
1989 世界を変えた年 [単行本]
マイケル・マイヤー (著), 早良哲夫 (翻訳)

1989年に何をしていただろうか?
ずいぶん昔のことのようだが51歳にもなると記憶な鮮明な「ちょっと前のこと」である。
・経営していた地鶏の料理店を閉店した。
・結婚した。
・青年会議所に入会した。
世界中の青年会議所メンバーが集まる会議がイギリスのバーミンガムで開催されていて、新入会員ながら参加した。その総会の真っ最中に、ベルリンの壁が開き、東西ドイツが相互に行き交うことができるようになったのだった。
もちろん、そのことが発表されたときに青年会議所の総会の雰囲気は一気に沸騰して10分近く拍手が止まらなかったことを覚えている。

この著書は、当時書かれたものではない。10年の間に検証された後に、執筆された。
社会主義の崩壊がどのように起きてきたのか、左遷に近い(本人は喜んでいた)かたちで東欧に駐在していた著者が、当時の動きを記している。
あれほどに象徴的だった壁の崩壊が誰の指示で行われたのか?
この本を読むと、驚きの事実がわかる!

イデオロギーと現実にはさまれた東欧各国の政治家達がどんな戦略、戦術でそれぞれの国家を導いたのか。
あまりにじっくり読んでいるので、残念ながらまだ読了していません。
ああ、続きも楽しみだ。


為末大著「「遊ぶ」が勝ち」

2013-08-27 20:22:56 | これを読まず!
母と、女房に推薦されてこの本を読みました。
為末大著 「遊ぶ」が勝ち 『ホモ・ルーデンス』で、君も跳べ!
ご存知、侍ハードラー為末さんの2013年5月初出の新刊である。

面白い!


帯に書いてある「努力は夢中に勝てない」の文字に衝撃を受けた。
中学2年生の頃に祖母に買ってもらったギター。そのときから音楽にのめり込んだ。片っ端から曲をコピーした。その頃にコードが書いてあった「ヤングフォーク」という業界雑誌を未だに持っている。先日りりぃさんが長野に来た時に、その雑誌に掲載されている35年も前の彼女の写真にサインをしてもらったくらいだ。

そうだ、楽しかったあの頃、下手だったけれど夢中になっていた。
なんで、近年、楽しくないのだろう、と思ったが、その答えは夢中になっていないからだった。

この著書には、為末さんの挫折、復活、生活、信条があふれている。

いまの私には、なかなか跳べないハードルがある。
この本の内容を、知って、わかったら、私にも出来るかもしれない。

こちらから、
為末さんのブログ 


【新釈】走れメロス

2008-02-08 17:39:14 | これを読まず!
【新釈】走れメロス 他四篇
森見登美彦著
祥伝社 1400円+税
これは、面白い。
中島敦著「山月記」から始まる、まさに新釈の古典。
山月記のファンにとっては、いきなり「それはないだろ」という、少々パワー不足の感のあるスタートである。
あのものすごく暗い悲劇的なストーリーが、現代的になると和らいでしまう。
が、芥川龍之介著「藪の中」(正直言って原典覚えていませんでした。私)~太宰治著「走れメロス」の奇想天外、かつ、現代型の友情物語・・・
一気に読了した娘も「それって、あるある!」と納得。
【新釈】ってなんのこと?っていう疑問も解けて、さらに全編を紡ぐ秘密にも大喜び。の一冊です。
おまけですが、全編を紡ぐ秘密って「陰日向に咲くにあったしない?(長野弁で「あったでしょ」)」(娘)
です。
さあ、一気に読んでください。

「東京マラソン」・・あなたがいたから

2008-02-06 17:31:16 | これを読まず!
ベースボールマガジン社
遠藤雅彦著
2月15日発売のこの本、長野市内の書店で見つけて、即購入。
ちょっと読み始めたら、止まらず、一気に読了。
感動。
イベント企画運営の経験は割と豊富だと自負していますが、やはり、未体験のマラソンを3万人集めて成功させた話は、とても面白かった。
経歴を見てもばりばりの公務員さんの遠藤雅彦さんが、なにゆえ、こんな大規模な企画の担当になったのか。
またあの成功の影にあったご苦労は、おそらく参加されたランナー全員が「そうだったのか!」と合点のゆくものだと思います。
410円はとてもお値打ちでしたよ。

そしてそして、なんと第二回目の東京マラソンには、人事異動で担当から外れたとのこと・・・・
さても悲しき公務員さんです。
ご一読あれ!

陰日向に咲く

2006-04-28 20:02:20 | これを読まず!
劇団ひとり著「陰日向に咲く」を、FM長野番組審議会の中島清副会長からお勧めいただいて即購入した。
自宅に持ち帰って翌日までに、妻と長女がすでに読了していて、娘などは「すっごく面白いよ。この人のネタより面白い」とのこと。
妻は、「もう既に何度も読み返して登場人物を検証した」ですと。

私もあっという間に読み終えてしまった。
書き手のことを思い浮かべながら読んだせいか、イッセイ尾形の「人生カタログ」「とりあえずの愛」を思い出していた。
劇団ひとり氏もイッセイ尾形氏もヒトを演じるパフォーマーである。
これらの書籍の登場人物はどの人も背負った人生を微妙な仕草や言葉を通して描き出されている。
その捉え方が絶妙なのだ。
男も女も若い人も年寄りもくっきりとそれらのヒトの性格を見せている。
さらに言うと、「陰日向に咲く」では、全部読み終えたところでそれぞれの登場人物の動きをもう一度読み返したくなる。
ネタばれになるので詳しく言えないけれど、相関図を書いてみたら、著者の隠れた意図が分かるかもしれない。
GWの宿題にしよう。
絶対読んでください。

国家の品格

2006-04-12 23:55:16 | これを読まず!
「国家の品格」でベストセラー作家となった藤原正彦氏。
品格という言葉は最近では2004年度の社団法人日本青年会議所会頭米谷氏が時代の重要なキーワードとして掲げていた。
これから、この本を読みます。
事前情報としては、テレビで中曽根康弘氏・竹村氏との対談をMDでいただいたものを聞いた。
ここまでばっさりと断言されると心地よいくらいである。若干反対意見を持っていても反論できないくらいの勢いがある。「小学校英語教育が日本を滅ぼす!」に至っては、御説なるほどとついついうなづいてしまう人も多いのではないかと思う。
氏は世論など時代の流行でとるに足らぬ。とおっしゃる。
氏はたかが経済。とおっしゃる。
世界に通用する国際人を育成するために、今春から成績に関係しないレベルでの小学校英語教育が始まる。
世論では反対者はほとんどいない。
世の流れなのか、それとも氏の言うように単なる流行なのか、世間の理解が浅いのか?
いずれにしても一回、この本読んでみます。

読むのがもったいない

2006-02-03 23:14:10 | これを読まず!
 武田百合子氏の「ことばの食卓」を読んでいる。
 武田氏は日記文学の最高峰だと思う。
 昨年、氏の作品を読み始めてから、出版されているものを次々に読破した。
 今は、「ことばの食卓」を読んでいるが、読むほどに残りページが少なくなるのが悔しくて一度に一章づつだけ読むように大事にしている。食べるものにまつわるエッセイ集なのだが、言葉の一つ一つの選び方が、おいしい。
「これを読まず」シリーズとして読了していないけれど、お薦めしたい一冊である。
 このブログを書くためにGoogleで調べたら、「み言葉の食卓」という言葉に出会った。
 「み言葉の食卓」というHPはどうやらイエスの言葉を紹介するHPのようだ。武田百合子氏のエッセイの題は何か関係があるのだろうか?

箱男の風呂男

2006-01-28 19:22:10 | これを読まず!
 安部公房氏の「箱男」を読んだ。
 この人の作品は立ち読みするとずるずると引き込まれてしまう。三島由紀夫の時代から作品を出していて、「砂の女」は数十カ国で翻訳されているという、世界的な作家だ。映画「砂の女」のすごさは一度見たら忘れられない。そうだ、またDVD借りてこよう。
 さて、箱男も、引き込まれて不条理な中で翻弄されてあとがきを読んでやっと内容を理解するという、安部公房ワールド満載である。この不条理さは私は村上春樹的な世界とどこかでつながっている気がする。
 さてさて、今回は読むこちらも仕掛けをした。あまりに引き込まれるが、普通に読んでいては気分に浸れない。そこで箱男はお風呂読書専用にした。
 さて、どうなったか?夜中の2時に仕事から帰宅した日に読まれていた「箱男」は、記憶が遠くなったとたんに湯船に落ちてしまった。
 箱男はその不条理なまま、風呂男にもなってしまった。
 ストーリーの外までやらかしてくれた!さすが・・・・・

これを読まず!「いなかのせんきょ」

2006-01-09 20:07:24 | これを読まず!
 1月8日の産經新聞朝刊の書評で紹介されていたこの本が、何となく気になって新刊の時期なのに購入した。
 「いなかのせんきょ」というとぼけた感じの題名にも惹かれた。ちょうど長野駅前の巨大書店に寄ったので平積みにされている一冊を手に取った。予想通り、カテゴライズしにくい本コーナー(私が勝手にそう呼んでいる場所)にあった。
 一気に読了した。藤田治さんという著者を存じ上げなかったのだが、講談風の仕立てで、語りかけてくるスタイルの文体なので読みやすい。
 藤田さんは長野にご縁の深い方なのではないだろうか?
 舞台となる戸陰村(とかげむら)は、実在した戸隠村(平成17年1月1日に長野市と合併)と名前が似ているし、村を囲む山々の描写が戸隠に似ている。しかも戸陰村の規模を表したところに「・・・広さだけなら長野市よりもなおデカいという広大なものだそうでありますが・・・」(11ページ)のように、いきなり長野市が登場する。

 さて、本年最初に読了した1冊は、ほのぼのした中にも世の中の選挙を風刺したところがある、楽しい一冊だった。
 1月1日現在86市町村ある長野県内でもいくつかの選挙が行われる。なんだか実際の選挙ってこんな感じだろうなと情景を思い浮かべながらこの本を読んだ。
 そうだ、今年は長野県知事選挙もあるんだっけ。