「安眠高臥對青山」
紫野誡堂師
紫野誡堂師
立秋を過ぎて
朝夕の風に微かに
秋の気を感じるようになりましたが
日中はまだまだ
酷暑が続いております
そのような中
今朝も三名の方が
元気な笑顔で
お稽古に来られました
そして午後には
”こども茶道”の体験に
一組の親子さんが来られました
つい最近
ご近所の公民館で行われた
裏千家の子供茶道体験に参加されて
お子様自身が
「茶道を習いたい」と仰ったとのこと
それで子供を受け入れている教室を
探されたのだそうです
現在私の教室案内のHPには
こども茶道「和み会」の案内を
載せていて
これまで時々体験に来られた方は
あったのですが
諸事情により入会には
いたりませんでした
ですので
今回も一回のみの
体験だけでも良いので
夏休みの思い出の一つにでも
なったらいいかな・・・と思って
お待ちしていました
まずは私が点前をして
お二人にお抹茶を飲んでいただきました
お子様は十歳の女の子Aちゃん
今月は本読みで吸江斎のところを
皆と学んでいて
了々斎亡き後
八歳で千家に養子に入り
九歳で家元を襲名して
十歳で紀州徳川家に出仕されたと
知ったところでしたので
十歳のAちゃんを見ながら
幼くして家元となられた
吸江斎のことが
ふと頭に浮かびました
さて
お茶を飲んでいただいた後
お祖母様の帛紗を
持ってこられていたので
せっかくなので帛紗捌きも
少し体験していただくことにしました
ところが何と!
私の手を見ながら
何だか慣れた手付きで
さらりと帛紗をたたまれたのです
そして
私がお母さんと話をしている間にも
何度も何度も繰り返し
帛紗を正確にたたんでいます
これまでに帛紗を触ったのは
前回の裏千家の体験の時だけ
なのだそうです
何だか不思議な気がして
棗と茶杓を持ってきて
清めてもらいました
それもまるで初めてとは思えない感じで
さまになっていました
今日はここまでで
体験教室を終わりました
一応教室案内をお渡しして
「お家に帰ってゆっくり考えてね」と
Aちゃんに言いますと
じーっとお母さんの目を見て
低い声で
「や・り・た・い」と一言
ということで
とりあえず来月より半年
月に一度お稽古に来られることと
なりました
私にとっては
久しぶりの小さなお弟子さんです
来月の和み会が
今からとても楽しみです
(*^_^*)