表千家一期一会

春の心はのどけからまし!



(2019/4/5 枚方北山にて撮影)

桜の開花宣言が出されてから
花冷えの日が続き
人も蕾みも身を縮めておりましたが

ようやくあちらこちらで
七分咲きやら満開といった便りが
聞こえてくるようになりました


今日は
京阪電車に乗って大阪市内まで
出かけましたが

車内から見ると
川沿いに見える桜ももう随分咲いているようで
日曜日までもってくれるといいけれど・・・と
思いながら眺めていました



今の時季は
お釜を懸けるとなると
どうしても桜をはずすわけには参りませんが
そうはいっても
毎年おなじ時期に咲いてくれるとも限らず

「世の中にたえて桜のなかりせば・・・」の歌が
例年以上に切実に感じられ
「のどけからまし~!」の心境で
日々過ごしております

そんな中
本日は
宮野恵衣子先生の
お席に寄せていただきました


歴代家元ゆかりの桜のお道具と
ご大典を祝うご趣向とがあいまって
まさに眼福の栄えに預かることができました

なかでも
碌々斎の時代に
飛騨で杉の木によって
たった三つだけ作られたという
そのうちの一つの大口水指が
とても印象に残りました

杉の柾目が美しく
注ぎ口になっている所は
すっきりと白く
丸太をくりぬいてあるようにも見えました


表千家11代碌々斎は
幕末維新の茶道衰退期にあって
その復興に大変ご尽力され
全国各地に出向いて茶の湯を広めたと
聞いています

飛騨地方との
ゆかりも深いのかもしれません 



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