今日は
稽古場の初釜をいたしました
お弟子さん十名にご参加いただき
その内お一人には
半東をお願いしました
初釜は
年頭に師匠と弟子が集ってお茶をいただく
年中行事ですが
その年の稽古始めという意味もありますし
親睦会としての意味もあるように思います
最も式正なのは
正午の茶事の形でする初釜なのでしょうけれど
どこに焦点をおくか
それぞれの先生の考え方によって
さまざまな形があるようです
お料理を外から取り寄せて宴席としたり
御料理屋さんへでかけたりと
比較的自由に楽しんだらよいのでしょう
私の場合は
まずは年の初めのあらたまった心持ちで
常の茶事の時と同じく
式正の形で席入りをしていただきます
席中では
お一人ずつ丁寧に
年頭の挨拶を交わします
個人的には
私はこの挨拶を交わすことが
初釜の眼目だと思っています
そして
初炭点前をしますが
その後すぐに主菓子を出し
私が濃茶点前をします
希望の朝 鼓月製
前茶形式の茶事と少し違うのは
中立ちせずに濃茶点前に入ることです
濃茶を飲んでいただくところまでは
厳粛であらたまった心持ちでいたします
その後は
少し気分を変えて
手作りの祝い膳でもてなします
半東さんには
配膳などのお手伝いがすんだら
席に入っていただき
皆さんと一緒に召し上がっていただいています
八寸は
各自で取り分けてもらいました
お食事の後は
廊下を通って
一旦待合に戻っていただき
その間に
後炭と薄茶の準備を半東さんとします
そして
ここからの後半は
「初稽古」ということです
半東さんに
後炭点前と薄茶点前をしていただきます
薄茶点前をするために
どう炭をつげばよいかを考える
実践的なお稽古です
亀屋伊織製
点前座では次客までのお茶を点てていただき
後は水屋からの点て出しを
詰に座られた二人にしていただきます
ここで
点て出しのお稽古もしていただこうという寸法です
そして薄茶点前が終わったら
最後に再びあらたまって挨拶を交わし
互いの今年一年の精進を誓って
お開きとなります
令和二年もまた
茶の湯の世界の奥深さと楽しさに目覚めた
意欲と誠実さを併せ持つ
十余名のお弟子さん達と共に
肩を並べて歩けることを
私はとても誇りに思います