表千家一期一会

男点前と女点前

表千家では
男性と女性で点前が少々異なります



点前の最初に蓋置に柄杓をひく時の扱い

服紗さばきの時 男性は毎回音を鳴らす

茶入の胴拭き 棗の甲拭き

男性は素手で釜の蓋を開ける

男性は居前のまま茶碗を出す

男性だけがする引き柄杓

点前をしまう時に 男性は茶杓をもったまま服紗をさばく

膝を繰る時 男性は手をつかない

茶杓・仕服を拝見に出す時 男性は居前から



実際に
男点前をやってみて

普段している点前が
いかに女性にとって
自然で優しいものであるかを
あらためて感じました


ところで
歴史をひもとけば
そもそも
茶の湯はごく最近までは
男たち中心の世界だったようです


それでも
江戸時代中ごろには
武家や商人の家族など
女性が茶の湯に親しむようになったとも
伝えられています

「よくわかる茶道の歴史」(谷端昭夫 著 淡交社 )に
江戸時代の女性の茶の湯について
書かれている箇所があります

それによると
江戸時代
茶の湯を嗜む女性が増えてきたため
大口樵翁(しょうおう)という茶匠が
女性のために著した
「刀自袂」(とじのたもと)という著作が
残されているそうです


そこには

「いまの女の ものしりかほ(物知顔)にさし出いらへるは
いと はずかしからずや」

「婦人の茶事は物たらぬさまこそ あらまほしけれ」

などと記されていて

あくまで出すぎず、目立たぬ所作が必要だと
書かれているのだそうです


ちょっと耳が痛い話ですねwink


それにしても
表千家の「女点前」が
いつどのようにして定められたのか
知りたいものだと思います

コメント一覧

tomoko
やはり学校茶道の場でも
女性の生徒さんの方が多いでしょうから
男の先生にとっては
女点前は必修科目なんでしょうね。

表千家の女点前誕生の歴史がわかれば
是非教えてくださいませ。
雲や
いつもの事ながら、研究熱心ですね。
わたしのかつての師匠も、男の弟子を迎えて、
慌てて、その上の先生が指導される男子学生のお稽古に参加したそうです。そこに私が入り男子二名になりました。
 わたしも女子のお点前をいつも気を付けて観察しているつもりです、たまに女子点前でもやったことがあります。
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