表千家一期一会

4月稽古場 4




「梨花一枝春」
前大徳文雅師


華やかな春の花にも
美しく愁いをおびた
白い梨の一枝

(『茶席の禅語大辞典』より)



冷たい風の中で
光の春を感じ

一輪の梅の開花に
春の到来を喜び

三寒四温を繰り返しつつ
桜の便りを待ち焦がれた日々も
いつしか過ぎ去り


桜花爛漫の春に酔ったのも
まるで夢の中のできごとのようです



そんな
季節の移ろいの中で

喜びや哀しみやさまざまな出来事が
一陣の風のごとく
吹き過ぎてゆきました



今日は
日がな一日稽古場に座って

お弟子さんたちと共に
穏やかに談笑し

お茶の世界にとっぷりと浸って過ごしました



柔らかな風にかすかに揺れる釣り釜の
釜鳴りの音を聴きながら

今年の春が
少しずつ少しずつ
遠のいてゆくのを
感じました




旅箪笥  茶筅飾




主菓子 藤波  鼓月製



干菓子 丸缶せんべい  福よせ


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