表千家一期一会

4月稽古場 5



「梨花一枝春」
前大徳文雅師

白居易の『長恨歌』にある

「玉容寂寞涙欄干 梨花一枝の春雨を帯ぶ」

という
楊貴妃の姿を述べた
五言二句のうちの一句だそうです


<意味>
その美しい顔は寂しく
しとどに涙を流すさまは
春風にぬれる一枝の梨の花のようだ

(参考:『茶席の禅語大辞典』)


今日は
静かに春雨のそぼ降る一日で

聞こえてくる雨音も
さめざめと涙するかのごとく
寂しげに感じられました



しかし
この時季の雨は
芽吹き始めた植物にとっては
恵みの雨です

折しも
昨日は二十四節気の『穀雨』でした

穀物の生長を助ける雨を「瑞雨」
草木を潤し育む雨を「甘雨」とも
言うそうです


そんなことを思いながら
耳を傾けていると

先ほどまで寂しげに響いていた雨音が

慈愛に満ちた音色へと変って
優しく聞こえて参りました






旅箪笥  組合点


炉でのお稽古は
今日が最終日でした

来週29日には
唐物相伝の茶事をいたします


それが終わると
いよいよ風炉の季節の到来です



名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「稽古【洗心会】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事