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「梨花一枝春」
前大徳文雅師
白居易の『長恨歌』にある
「玉容寂寞涙欄干 梨花一枝の春雨を帯ぶ」
という
楊貴妃の姿を述べた
五言二句のうちの一句だそうです
<意味>
その美しい顔は寂しく
しとどに涙を流すさまは
春風にぬれる一枝の梨の花のようだ
(参考:『茶席の禅語大辞典』)
今日は
静かに春雨のそぼ降る一日で
聞こえてくる雨音も
さめざめと涙するかのごとく
寂しげに感じられました
しかし
この時季の雨は
芽吹き始めた植物にとっては
恵みの雨です
折しも
昨日は二十四節気の『穀雨』でした
穀物の生長を助ける雨を「瑞雨」
草木を潤し育む雨を「甘雨」とも
言うそうです
そんなことを思いながら
耳を傾けていると
先ほどまで寂しげに響いていた雨音が
慈愛に満ちた音色へと変って
優しく聞こえて参りました
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旅箪笥 組合点
炉でのお稽古は
今日が最終日でした
来週29日には
唐物相伝の茶事をいたします
それが終わると
いよいよ風炉の季節の到来です