本との出逢いというのは
人との出逢いと同じく
時に
運命的なものを感ずる時があります
先日手に取ったこの本も
私の人生において
今出逢うべくして出逢った
そんな必然性を感ずる
大切な一冊となりました
『茶のある暮し 四季の茶の湯 土用』
山下惠光 平凡社
もし山下宗匠が今もご存命だったなら
そして
お声をかけさせていただくチャンスが
与えらるのなら
「ありがとうございました」
と お礼の気持ちをお伝えしたいと
心より思います
これから先の人生において
自分の歩むべき「茶の湯」の道筋を
はっきりと指し示していただいた気がいたします
読み進めながら
僭越ですが
我が意を得たりという思いに
何度も心満たされました
迷った時は
ここに立ち返ろうと思えます
最後の「あとがき」より
一節をここに書かせていただきます
茶の湯のもてなしとは
我が家へ人を招き
我が家の持つ
暮しのすべての味でもてなすことが
原点であることを忘れてはならない。
今日この頃では
各地で大寄せのお茶が盛んになり
少人数の対話ということが
お茶の中から消えてしまい
何処のお茶でも
型どおりのことばかりを
見るようになった。
自宅で少人数の
味の濃いお茶が
復活することを
願って止まない。