「無事」
大徳寺黄梅院太玄師
11月も残り僅かとなりました
毎年師走に入ると掛ける
この掛物を
今日は色々な思いで
一足早く掛けることにしました
先日ブログに書きましたように
いよいよ
お茶室の工事が始まりました
実は
小間を建てるということは
何年も前からずっと
漠然と心に思い描いていたことではありますが
実際に
実現に向けて動き始めたのは
ちょうど一年前の11月のある日の
偶然の出会いがきっかけでした
とは言え
今年は地震や台風など
自然災害に見舞われることが続いたこともあり
建築家の先生とご相談しながら
少しずつ図面を作り上げ
ようやく一年かけて
工事が始まったという次第です
それら諸々の経緯に感謝し
また
これからの工事の無事を祈りつつ
今日はこの掛物を掛けることにしました
禅語としての「無事」には
一般的な解釈とは異なる意味があるといいますが
今日のところは
単純に「無事」に感謝し
「無事」を祈る気持ちで
掛けさせていただきました
主菓子 さざんか 鼓月製
干菓子 京しぼり 亀屋良永製
皆さんが
お帰りになった後
点前座にすわり
濃茶点前をしました
昨日は
岡山に出かけ
お茶事に参加させていただきました
師匠のお点前を拝見していると
周りの空気が
渦を巻いてすうっと吸い込まれていくようで
点前座が
何か別世界のように感じられました
そんな昨日のことを
思い返しながら
茶筅を動かし
独服しました
岡山 足守