『千里同風』
東大寺清水公庸師
はるか彼方まで
同じ風が吹いている
「風」とは
平等に吹き渡る
仏の教えのこと
茶の道の教えも
たとえ
流儀が異なろうと
お稽古場が変わろうと
いたるところ どこに行っても
きっと変わらずに
吹いているのでしょう
茶筅飾
習事のお免状をいただかれて
今日 初めて
茶筅飾のお稽古をした方がいらっしゃいました
その方のご指導をしながら
ずっと昔
私が初めて茶筅飾りを教えていただいた日のことを
ふと 思い出しました
えっ!
水指の上に
茶筅を飾るんですか?!
今からお茶を点てるお茶碗の中に
茶入を 入れる?!?!
箸が転んでも可笑しいような年頃
その時の私にとっては
あまりに衝撃的過ぎて
なんだか笑ってしまうほど可笑しくて・・・
こわい顔の先生の前で
茶筅飾の意味もわからないまま
緊張の中にも
必死で笑いをこらえていたのでした
主菓子 若あゆ 鼓月製