茶道資料館 春季特別展
『むしあげ ♂ェ山に花開いた京の焼物ー』
虫明焼は
岡山県瀬戸内市邑久町虫明
(せとうちしおくちょうむしあげ)の
焼物です
虫明焼がいつの頃から始まったかは
色々な説があるそうです
およそ300年ほど前
岡山藩筆頭家老・伊木家のお庭焼として
生まれたとも
また
200年前の文政元年(1818年)頃
伊木家14代忠澄(三猿斎)のもと
京都の名工を招聘・指導して
創窯されたとも言われています
今回の展示では
幕末から明治にかけて
虫明に招かれて製作をした
清風与平・真葛香山などの
茶道具が紹介されていました
参考HP:≪虫明焼の栞≫
≪虫明焼~江戸時代から伝わる岡山の伝統工戟`≫
以前虫明焼作家の一人
松本学氏からいただいた
「蟲明散歩道」(発行者 松本木公)に
よりますと
「虫明と焼物」について
次のようなことが書かれています
虫明の文化は古く
二千年前の弥生式土器時代の遺物が出土し
須恵器系統の古窯址もたくさんある
虫明の焼物を編年分類すると
大まかに言って
須恵器時代から発足して
締焼へ発展した
伊部焼と同じ系列の素朴な焼物と
江戸時代以降
伊木氏によって開窯された
虫明焼とがある
その開窯創始期についての
文献・資料はいくつか残ってはいるが
その時期についての記述には開きがあり
元文5年(1740年)から
文久3年(1860年)に及ぶ
年代差がある
因みに
この本の筆者によると
「虫明」(ムシアケ)という地名は
『狭衣物語』に所縁のある
「裳梶v(モカケ)と
もとは同じ語源であったのではないかと
考えられるのだそうです