M先生は
今はもうお茶を教えてはおられないのですが
私は平成13年2月より平成16年12月まで
ご指導をしていただきました
本日は
今年卒寿を迎えられますM先生と
先生のお茶友様を
お茶事にお招きしました
先生がとてもご高齢であり
膝をいためられて
正座をすることができないとも
お聞きしていたので
なるべくご負担のないよう
形を少し崩して
おもてなしさせていただきました
半東を
社中のMさんにお願いしました
定刻11時少し前に
タクシーがとまり
すっきりとした夏の着物に身を包まれた
先生方が到着されました
まずは
洋間に入っていただき
お白湯をお出しした後
外の腰掛けにご案内し
枝折戸にて
迎え付けをいたしました
蹲踞のところで
半東さんにお手拭を持って
立っていただきました
また
お席入りの際
半東さんに
草履を取ってもらいました
先生方には
椅子に腰掛けていただきました
机と机の間に椅子をはさんで
茶碗を送る時など
道具を置きやすくしてみました
先日購入した
扇棚を初めて使いました
今日は
初炭をしてすぐに濃茶点前をして
続いて薄茶も点てました
主菓子 ねむの花 鼓月製
器は「すずがみ」
錫でできた紙のような皿で
折り紙のように
自在に形をつくることができます
干菓子 末富製
器はヴェネツィアングラスのコンメ[ト
お茶を喫んでいただいた後は
洋間に移って
一緒にお話をしながら
ゆっくりと
食事の時間を楽しみました
先生が
つい2か月前に
ご主人様を亡くされたとお聞きし
驚きました
そんな力を落としておられた頃に
私は何も知らずに
先生に今回のお誘いのお電話を
していたのです
先生は
その時は何もおっしゃらず
快くお返事して下さいました
今日は
次から次へと
色々な思い出話をされ
「元気が出てきました」と
今回の再会を
心から喜んで下さっているようでした
先生のお蔭で今の私があることを
あらためて感謝申し上げ
これからも
先生の純粋なお茶の心を灯火として
前に進んでいきたいと
思いました