松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆市民まちづくり集会(新城市)

2018-12-03 | 地方自治法と地方自治のはざまで
 第7回目の市民まちづくり集会があった。今回のテーマは、新城の魅力発信「裏マップづくり」であった。

 すでに観光課等で、新城市の魅力を伝えるパンフレットや情報提供をしている(こちらは表マップ)。若者会議も、独自の視点で、新城の魅力を発信するアイディアを出している。今度は、市民全体から、新城の魅力を発見し、伝える方法を考えようというものである。

 一番のシティセールスは、市民の口コミである。町の人達が、あちこち出かけたときに、自分たちの街の魅力を熱く語り、今度来てと言わない限り、広がっていかない。そういった新たな展開のヒントを探るのが、今回の市民まちづくり集会である。

 このテーマは、一般的には参加者が少なくなる。親しみやすいぶん、インパクトがないためだと思っている。途中報告であるが、今回は90人強の参加だとのことである。昨年が150人であるから、やはりという感じだった。

 その分、議論は熱かった。自分のおすすめを熱っぽく語っている場面があちこちで見られた。
 
 最後に話したが、この会も7回目になった。もともとは決める会議ではなくて、みんなで話す会議である。小さな町でも、知らない人はたくさんいる。まして、まちのことを知らない人同士で話す機会はそうはない。民主主義は、まちのことを我が事のように、考え、論じることが基本であるが、その基本の会議であることはよく理解している。

 そのうえで、話すことも大事であるが、これを具体的な事業や施策につなげていくことも大事である。そもそも、話すことは、これによって少しでもよくしていこうという作業と連続している。その意味では、今回のテーマは、良いテーマだと思う。

 私が知らないところが、たくさんリストアップされた。この日の朝、いつも駅まで迎えに来てくれるFさんが、北部の鳳来地区にある大野の町に連れて行ってくれた。ここは、長野への街道と秋葉山への参拝の道(秋葉街道)の結節点で賑わい、明治以降は、養蚕と林業で栄えた街である。


 その名残が、大野銀行で、今でも当時の建物が残っている。今は、洒落た建物と美味しいコーヒーを出す店として使われている。この日も土曜日の朝であるが、近くのおじいさん、おばあいさんが、コーヒーを飲みに来て、賑わっていた。


 東三河も、モーニング文化があるところで、コーヒーに、パンとサラダと卵がついているので、朝食と昼食の、10時のおやつ代わりにちょうどよいのだろうか。

 そういえば、新城では、朝、コーヒーを飲みに喫茶店等に入った経験が何度かあるが、朝ご飯を食べてくるので、一度もモーニングサービスを食べたことがない。以前、「モーニングサービスは結構です」と、お断りしたら、「え」と不思議がられたこともあった(大阪だと、すかさず、いいお客さんだわあ、と言われる。東三河では、それはない)。この日も、前泊のホテルで、たくさんの中国人旅行客に交じって、煽られるようにたくさん食べたので、モーニングサービスをお断りしたら、かわりに小さなお菓子をつけてくれて、うれしかった(Fさんの顔で、お土産もいただいた)。


 ちなみに、市民まちづくり集会で、この大野の町並みとコーヒーの話が出たが、発表に当たった人は、行ったことがないとのことだった。新城市は500平方キロもある大きな町で、横浜よりちょっと大きな町である。私も、横浜で知らないところはたくさんあるので、無理もないことである。

 ただ、こうした地域の魅力を知り、何かの機会に行ってみることが、シティセールスにつながて行く。今回のさまざな提案・議論から、きっと面白いアイディアが生まれてくる。これは行政の腕の見せ所である。観光課のみなさんの知恵と奮闘を期待したい。
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