松下啓一 自治・政策・まちづくり

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○空き家と不動産業の変化というか多様化の動き

2016-04-17 | 空き家問題

 国土交通省が今年3月に「地域の不動産関連事業者向けの不動産ストックビジネス事例集」を発表した。 

 キャッチフレーズは、「箱の産業」から「場の産業」 へである。このフレーズ自体は、建築の分野では、だいぶ前から言われているが、それが不動産業の分野にも、広がってきたものである。

 つまり、人口減少・超高齢社会が到来するなかで、不動産業も、「箱の産業」として不動産の管理・仲介を担うのみだけでなぐ、いわば「場の産業」として、 まちづくりとの連携し、地域ニーズに対応した不動産の再生・活用を視野に入れていくべきであるというものである。

 この事例集に紹介されているなかに、福岡市の三好不動産の例がある。その事業として、
 
入院等により空き家となる物件を管理・サポートサービスのほか、興味深いのは、外国人留学生に対する入居前の契約から入居後の生活に至るまでの支援、介護賃貸住宅NPOセンターを通じたサービスは、箱の産業を超えた、まちづくりとしての役割、まちづくり産業と言えるものである。

 わが地元、三浦半島でも、ウスイホーという地元大手の不動産屋さんが、空き家管理サービスを始めた。松戸市のMADCITYは、芸術・文化創造と不動産業をコラボした取り組みである。お金儲け一辺倒のイメージが強い不動産業界も、新しい動きが起こっている。

 行政の役割は、こうした取り組みを後押しすることである。例えば、施設に入る前に、空き家となって迷惑をかけないようにしようという目標に向かって、理解を促進するためのPRを行い、施策化できるのではないか。そこに不動産屋さんに噛んでもらい、行政からの一部、補助も考えられる。不動産屋さんの社会公共活動を後押しする施策は、不動産屋さんと一緒になって知恵を絞れば出てくるだろう。

 

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