
今年、最後の研修・講演会は茅ヶ崎市だった。
茅ヶ崎市では、5年前に自治基本条例をつくり、この4月からは市民参加条例が動いている。その意義を再確認する研修会で、私は、午前と午後の2回の出番で話しをすることになった。
事務局の希望は、市民参加制度や条例の紹介ではなく、事例や体験を踏まえた市民参加の実際といった感じである。いわば実務に役立つ実践的な市民参加ということなので引き受けることにした。横浜市役所時代から今日まで、市民参加は、ずいぶんと場数を踏んできたので、その体験を踏まえての話となった。
長い体験のなかで言えることは、市民参加は、小さな工夫や仕掛けを作らないとうまくいかないということである。あるべき論だけでは、空回りしてしまう。小さな工夫を積み重ねて、3歩進んで2歩下がる的な前進をすることが大事なのだと思う。少しでも前に進めば自身もつくし、失敗もそれを自信に変えれば、よい。
最後は、やはり「逃げない姿勢、温かなまなざし」という話になった。自治体職員の姿勢が市民に伝播する。年末の〆らしい、キーワードだと思う。