松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆若者議会と成果(6)若者議会のアイディアはいつ生まれたのか

2021-03-26 | 若者議会
 当初、私がイメージしたのは、若者会議的な集まりであった。市長のマニフェストも、1.「若者政策市民会議」(仮称)を創設し、若者が活躍するまちをめざす総合的政策を策定します。と書かれている。それが、なぜ、予算提案権を伴う若者議会になったのか。

 市長は、2014年5月、「若者政策について」3月を期限として市民自治会議に諮問した。同時にその作業チームとして、若者自ら考えて提案してもらいたいという趣旨から、若者政策ワーキングを設置した(その最初の会議で、私は、若者政策の背景について話をしたが、政策メニューは、あえて話さなかった)。

 この若者政策ワーキングから提案されたひとつは、若者総合政策である。若者の視点でまちをもっと良くしようという施策をまとめたものである。若者総合政策には、方針編とプラン編がある。方針編には、若者総合政策4つのテーマが掲げられ、具体的な事業をプラン編で提案している。

 そして、もうひとつの提案が、若者議会である。若者議会を設置し、若者の思いや意見をカタチにすることである。
 ヨーロッパでは、ユース議会があるが、ヨーロッパの仕組みをそのまま真似するのではなく、未来の新城の若者のためにも新城独自の仕組みを作っていこうということである。

 ワーキングでさまざまな議論が交わされ、そのなかで、若者の声を実現する仕組みとしての若者議会の構想がまとめあげられていった。

 若者会議と若者議会の違いは、簡単に言うと、若者会議は、若者がまちづくりについて話し合い提案するものであるのに対し、若者議会は、提案されたものが予算を伴って実現するしくみである。

 そして、若者議会は条例という形式を取ることにした。これは、たとえ市長が変わったとしても若者総合政策や若者議会が継続していく仕組みを構築するためには、条例がふさわしいと考えたからである。

 若者の提案を受けて、市民自治会議もこれを了承し、その後、市長へ答申し、パブリックコメントを経て、12月定例議会に上程し議決されていった。
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