松下啓一 自治・政策・まちづくり

【連絡先】seisakumatsu@gmail.com 又は seisaku_matsu@hotmail.com

☆空き家問題の次の課題・プラットホームの作り方(三浦半島)

2018-07-06 | 空き家問題
 空き家問題の次の課題はプラットホームの作り方だと思う。自治体の方と話をしているなかで触発されたので、忘れないうちにメモとして書いておこう。

 空き家問題では、2つの自治体の委員をやっている。これまでは、空き家問題への対応基準をつくることが優先で、これに注力してきた。これが一段落して、次は、自治体ごとに何をやるか、自治体ごとの差が出てくることになる。

 次は、空き家対策のプラットホームづくりだと思う。これは神奈川県下自治体職員と本郷台で研究会をはじめたとき、まだ空き家問題がほとんど話題になっていなかったときに、考えた研究会の結論であった。

 つまり、空き家問題は、行政だけでは解決できない。空き家が発生する背景も多種多様であるから、一つの組織、業界だけでも対応できない。事情に応じ、状況に応じられるようなプラットホームを作り、ニーズに対応した個別・具体的な相談、対策ができるようにしておく必要がある。

 プラットホームの構築にあたっては、次のような点がポイントである。

 1.行政、民間、営利企業、非営利組織、専門士業等が集まった組織となる。それぞれの得意分野で力を発揮する。
 2.WIN.WINを基本に組み立てる。とりわけビジネスの発想が不可欠である(最終的には仕事になる、適切な手数料が確保されるなど)
 3.理論は新しい公共論である。
 4.民間おまかせではなく、行政のイニシアティブが大切である。
 5.プラットホームの組織形態は,NPOがふさわしいだろう。

 プラットホームの完成形は、容易にイメージできるが、難しいのは、どのようにこれを実現するかである。

 1.まず、中核となるNPOや人が必要になる。どのように集め、育てるのか。都会ならば、士業の人たちを中心に集められるだろう。委託事業や協働提案事業の仕組みを使うが、まず、これに応募してもらう必要がある。手をこまねていても、集まらないので、ここは担当課の踏ん張りどころだろう。

 2.いくつかの課題があるので、その論点抽出と、解決策の検討である。これはプラットホームの構成メンバーを中心に、検討しつつ、勉強しながら一体感を図っていくことになる。
 
 3.プラットホームができたとき、運営は民間主体で、行政の役割は、公平性、公正性を担保する監査的な役割である。

 こんなふうに考えていけば、プラットホームはできるのではないか。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ★協働研修(ひたちなか市) | トップ | ☆景観審議会(横須賀市) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

空き家問題」カテゴリの最新記事