「はあああああああああああああああああああああ!!」
私はレプリカの聖剣を振りかざします。けど……
「きゃあああああああああああああああああああああああ!?」
私は吹き飛ばされました。そしてそれは勇者様も同じです。私と同じ!? と驚愕するかもしれ混ません。けど……残念なことに同じなのです。わたしたちは舐めてました。
ただの腕……そんな思いがあったのかもしれないです。それに目玉はそこまで……でしたからね。私でも対処できる強さだった。だからこそ、そこまででは無いでしょうとか思ってました。
勇者様やアイ様が本気を出せば一蹴とはいかなくても、負けることはないだろうって思ってました。けどどうやらその認識が甘かったのです。私はアイ様や勇者様は最強だと……それこそジイゼ様は神! とか思ってます。
けどどうやら同じくらい強い存在と言うのはいるみたいです。もしかしたらこの腕……ジイゼ様に迫るかもしれません。なにせ勇者様やアイ様が苦戦してるのです。
ガン! ガン! ――と勇者様の一太刀一太刀を確実に受け止めて行く腕の機械。そしてそのぶつかる回数はどんどんと上がっていきます。ガンガン――だったのがガガガガガガガガガ――になっていくのです。
でもそれら全てに腕は対応してます。わたしたちはもう勇者様の聖剣の太刀筋なんてのは見えません。そもそもがあの腕……どうやって見てるんですか? 顔なんて無いです。
顔がないということは目がないと言うことです。それなのにあの腕はとても正確に攻撃を捌きます。それだけじゃない。死角から……と言っても目がないからどこが死角とかわからないですけど、今は勇者様とぶつかり合ってるから、その方向を正面とするのならば、勇者様と向かってる方とは逆側に回り込んだアイ様がチャージをした砲撃を撃ちます。
でもそれも完璧に見えてるように避け……いえうまく自身の輪っかの内へと通しました。曲芸を見せつけたかった? いえ、そんなはずは無いでしょう。そんな遊び心がある相手じゃないです。じゃあただ避けただけ? いえ違います。なんか輪っかを通ったアイ様のエネルギー砲の周囲には何やら違和感があります。
そして分裂しました。たくさんに分裂したエネルギーは大きく花を開くように四方に散っていき、更には急旋回します。そしてわたしたちに向かって襲いかかってきました。
「ええええええええええええ!? アイ様!?」
「違うわ。あいつがこっちの制御を則ったのよ!」
そんな……まさかそんなことまでできるなんて、ただの腕二本のコストカットの産物とか思ってごめんなさい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます