大島恵真(おおしま・えま)の日記

児童文学作家・大島恵真の著作、近況を紹介します。
絵本作家・大島理惠の「いろえんぴつの鳥絵日記」もこちらです。

三島のたび・10

2012年09月15日 | 旅のめも
15時。再び旧街道を西へ。
空き地や郊外型の店がところどころにあるくらいで閑散。暑いし、人もいない。
みんな車なので、道を歩かないんですね。
西に大きな木が見えたので、あの木のところまで行こうと思った。
むかしの東海道の旅人も、木を目印にしたかもしれません。

このまま西まで行けば、沼津に出る。歩いたら2時間くらい?
この道は小学生のときにスイミングクラブに通った道でした。
毎日、父に車に乗せられて、仮病をつぶやきながらも連れて行かれた。5年も。
狩野川を越え、むかしっぽい小道をこえ、なかなかおもしろい道だった。
このまま西へ行って、
富士市や静岡市や名古屋まで行ってみたいな~といつも思っていたものです。

暑いので大きな木のところで右折して北上することにした。大きな木はクスノキみたい。
このあたりは、ちらほらとクスノキの巨木があって、
ケヤキ並木の多い東京の光景とはそこらへんが趣を異にしています。
さっきまでは三島市、ここは清水町。名水に選ばれた柿田川湧水池もあります。
前はふつうに入れましたが、いまは公園化されています。
三島駅からも三嶋大社からも離れているので、タクシーかバスでないと行けないのがネック。
路面電車があったららいいのになと思う。名古屋市熱田区出身のTさんが、
名古屋は市電がなくなってからだめになったのよと言っていた、
と友人のOさんの手紙にあったっけ。
そういえば岐阜の市電は短くなってしまった。市電、おもしろいのに。

清水町を北上する。里山が住宅地になったような場所で、東京の練馬に似ている。
しばらく民家の間を歩くと、わさび漬けの本店があり。
残念ながら販売店はしまっていたのでまた北上。富士山に向かって北に歩けば必ず実家に着く。
途中から庭に溶岩のある家が目立つなと思ったら、実家のある町に入っていた。
三島市とこの町が溶岩の南限なのかな。溶岩は、黒っぽくて花崗岩のようにぼこぼこしていて、
穴がぶつぶつあいている石。
家から歩いて10分くらいのところには、溶岩でせきとめられてできた滝もある。
よく滝の上でみんなで楽器の練習をした。あぶないから、いまはもう、入れないかもしれない。

今回は、実家から三島へ向けて、円を描いて一周してきたような旅でした。
歩いたのは、だいたい、半日くらい。
実家にいたころは移動は車だったので、こういうルートを歩いたのははじめてですが、
おもしろかったです。
自分の育った町が、どういう自然環境下にあるのかなあ、なんて考えることができました。

伊豆へ向かう方も、三島半日の旅はおもしろいと思います。
三島駅の南口から歩いて南下すると、旧東海道の大通りに出ます。
左折すると三嶋大社、右折すると広小路駅。広小路駅からは修善寺などへ電車で行けます。
鰻を食べ、大通りをはずれた小道を歩くと、けっこう小川が流れています。
ずっと南下して、佐野美術館と和食のお店もおすすめ。タクシーで柿田川湧水池まで行って、
三嶋大社まで戻って、三島駅から熱海、伊東、下田へ。直接電車で修善寺へ。
歩くほか、自転車(レンタサイクルもあるそうです)でぐるぐる回るのもいいですね。

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