（内容証明）知っておきたい民法_その192

民法第374条には、次のように書かれています。

1 抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる。ただし、利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない。

2 前項の規定による順位の変更は、その登記をしなければ、その効力を生じない。

これは、簡単そうで、ちょっとややこしい条文です。

例えばですが、ある土地に、1番抵当権がAで5,000万円、2番抵当権がBで3,000万円、3番抵当権がCで2,000万円設定されているとしましょう。

返済ができず、その土地が競売にかけられ、8,000万円の現金が手に入りました。

そうしますと、抵当権の順番がA→B→Cですので、Aが5,000万円、Bが3,000万円受け取れます。

しかし、抵当権の順番がC→B→Aになってしまいましたら…

Aは5,000万円受け取れませんね。合意がないと、C→B→Aになんてなりませんね。

変更後は登記も必要です。でないと、効力が生じません。

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