12月30日(土)に行われる2023全日本大学女子選抜駅伝競走「富士山女子駅伝」に、大阪芸大女子駅伝部が出場します。2013年の初出場から、今年で通算9回目の出場です。10月の女子駅伝対校選手権大会(全日本大学女子駅伝)の3区で起きたアクシデントは、血糖値の低下による「インスリンショックだった」と中瀬監督は話します。今回は、体調管理を万全にして、主将が交代した新体制で8位入賞を目指し、リベンジを狙います。<長田恭一>
(写真:練習に励む部員。2023年12月11日撮影。)
2023全日本大学女子選抜駅伝競走「富士山女子駅伝」まで一週間と迫りました。
大阪芸大女子駅伝部は、この大会、通算9回目の出場を果たしました。
大会20日前の12月11日放課後、小雨の中、部員たちは、キャンパス一番奥のグラウンドでナイター照明の下、ストレッチをしたり、タイムを計りながら走るなどして、練習を繰り返していました。
▼全日本大学女子駅伝では「インスリンショック」のアクシデント
今年10月29日に行われた全日本大学女子駅伝対校選手権大会では、大阪芸大は全国の駅伝ファンをひやりとさせました。
3区で菅崎南花選手が中継点の手前で意識もうろうとなり、転倒を繰り返しながらタスキをつなぐアクシデントが起きたのです。
スポーツ紙などは「脱水症状ではないか」と報じていましたが、中瀬洋一監督は、私たちの取材に「インスリンショックというアクシデントが起きました」と説明しました。
インスリンショックとは補給食の摂取による血糖値の急上昇に対抗するためインスリンが多く分泌され、長い距離を走るうちに逆に血糖値が低下するためパフォーマンスの低下を招くという症状です。菅崎選手はレース開始の1時間前に補給食を摂取したことによりインスリンショックを引き起こし今回のトラブルにつながったと、中瀬監督はみています。
「本番は何が起こるかわからないので、水分補給をしっかり行い、栄養補給を本番の2時間前までに済ませるなど、対策は多く用意している」と話します。
▼北川星瑠にかわって新主将・進藤小春がチームを引っ張る
今回行われる富士山女子駅伝を前に、主将が北川星瑠さん(4年・舞台芸術学科)から、進藤小春さん(1年・初等芸術教育学科)に交代。新体制で臨みます。
夏のワールドユニバーシティゲームズのハーフマラソンで金メダルを獲得するなど、輝かしい記録を残してきた北川さんは今回で引退します。「(10月の全日本大学女子駅伝では)目標の8位入賞に届かず悔しかった。今回の富士山駅伝にその思いをぶつけたい。次の代もキャプテンの声掛けを中心に、みんなが挑戦できるチーム作りを大事にしてほしい」と話します。
(写真:富士山駅伝への意気込みを語る新主将の進藤小春さん=初等芸術教育学科1年)
かわってチームを引っ張る進藤さんは、「主将になったからには、チームを変える気持ちと8位以内に届くチームを必ず作る気持ちで、入賞できるようにしたい。今のチームで迎える最後の大会なので、4年生に笑顔で引退してもらえるようにしたい」と意気込みを語りました。
中瀬監督は今後の選手育成について、「来年以降の大会のため、1年生と2年生には今大会で経験を積ませておく。全国大会に飢えるように(ハングリーに)なってほしい。また『文科系女子でも戦える』のだと自信を持ってほしい」と話していました。
富士山女子駅伝まで1ヶ月を切った今、秋の全日本大学女子駅伝のリベンジに向けて練習に励む大阪芸大女子駅伝部です。
2023全日本大学女子選抜駅伝競走「富士山女子駅伝」は、12月30日(土)10:00号砲。フジテレビ系列で9時55分から全国生中継されます。
●大阪芸術大学女子駅伝部ブログ=http://blog.livedoor.jp/josiekiden/
●富士山女子駅伝公式サイト=https://www.fujisan-joshiekiden.jp
了