岐阜市で2月に開催された全日本学生落語選手権「策伝大賞」で、大阪芸大1年で落語研究寄席の会に所属する佐藤大晟さん(高座名:東屋花零)が決勝に進出。その模様が3月20日にNHK総合テレビ放送され、3月27日(水)午前5時48分まで「NHK+」で見逃し配信が公開されています。<長田恭一>
(画像:授賞式後の集合写真 全日本学生落語選手権「策伝大賞」公式サイトから)
2月16日、岐阜市の長良川国際会議場で第21回全日本学生落語選手権「策伝大賞」が開催され、全国54大学、大学院236人が高座に上がりました。17日の決勝には大阪芸大1年の佐藤大晟さんら8人の学生が残り、策伝大賞を目指しました。
1年生ながら決勝に進出した佐藤さんは、高校時代は落語をしておらず本格的に取り組み始めたのは大学1年生の7月からだという。「中学3年生の修学旅行のレクリエーションで5分程度の落語をしたことがあり、 落語の奥深さにはそのころから魅せられていたのかもしれません」と佐藤さんは語ります。
全日本学生落語選手権『策伝大賞』は、 “落語の祖”と言われる岐阜出身の高僧「安楽庵策伝」の顕彰と、話芸文化・落語の発展を目指す催しです。
第21回の策伝大賞には「犬の目」を披露した法政大2年の早瀬太亮さんが、審査員特別賞には京大2年の疋田真珠子さん、岐阜市長賞には東北学院大3年の遠藤匡さんがそれぞれ選ばれ、「寿限無」を披露した佐藤さんは惜しくも入賞はなりませんでした。
3月20日(水)にNHK総合テレビで、策伝大賞の予選会を勝ち抜き決勝に進んだ8人を追った「笑う岐阜に福来る 学生落語日本一をめざす若者たち~第21回全日本学生落語選手権策伝大賞~」が放送されました。3月20日(水)午前5時50分から3月27日(水)午前5時48分まで、「NHK+」で見逃し配信されています。
大会に出場したことは、自分にとってとても良い経験になったという佐藤さん、「大会に向けて落語の題材を選んだり他大学の落研部員と勉強会を開いて意見を出し合ったりと、努力の上での決勝進出だったので、たくさんの人の協力のおかげで自分の落語は出来上がっていて、たくさんの人が注目してくれているのだと実感しました」と語ります。
今後の目標は、「いろいろな落語を勉強して寄席で高座に上がることです。関西の落研は大学間の交流が関東に比べて少ないので、落語を通じて知り合った縁をこれからも大切にしていきたいです」と意気込みます。物語を書くことが好きだという佐藤さんの「新作落語」にも期待したいところです。
了