ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

犬が頑張っていたのです。

2009-07-25 09:58:05 | 森林鉄道物語
 軌道を犬が空のトロッコを引いています。犬の仕事だったのです。そんな時代もあったのです。
 この写真、大正5年に撮影されました。

 山奥で切り出された木材をトロッコに載せて、自然の傾斜を利用して、ゆっくり海岸部までおろしていたのです。人間の主な仕事はブレーキをかけること。そのときは犬はトロッコに乗ります。木材の上にちょこっと座っていたのです。

 そして、木材を下ろして空になった台車を山奥まで運び上げるのが、犬たちの役目だったのです。人間が歩くより早かったそうですよ。

 足は太めで長くなく、洋犬と秋田犬や地犬の雑種だったそうです。土佐犬は力はあるが根気がなくて、この仕事には向いてなかったとされています。

 ただ結構経費が掛かったようで、機関車の導入でスピードアップと共に経済効率も改善されたとされています。
大正10年、森林鉄道としては全国では2番目に蒸気機関車がここ魚梁瀬森林鉄道を走ったのです。まだ土讃線にも導入される前の話です。
 
 しかし、トロッコのうえの屈強の男達。かっこいいねえ。

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