中学生のころ、水の環境を考える作文で表彰されたことがある。都庁に行って賞状を授与されたので、それなりの賞だったと思う。
私は小学生のころ、絵/作文/書道で数々の賞を取った。
しかし、その栄光は中学校までは続かなかった。
なぜか。
小学生の頃の私は「子どもらしさ」で受けていたから。
絵は大胆な色遣いで豪快に、作文は子どもらしい突飛な発想で、書道は太く勢いよく書けば、大体のコンクールでは入賞できた。
技術が求められるようになる中学校のコンクールでは、賞を取れなくなっていたのだ。
中学生になって唯一取れた賞が「水の環境に関する作文」だった。
たいして文章が良い訳ではなかった(はず)。
今思うと、あれはなんとも東京都にとって都合の良い作文だった。
私は某競艇場が地元へのサービスとして行っていたヨット教室での体験を作文にしたのだ。
公営ギャンブルが地元へヨット教室を行っていることをPRし、なおかつそれに参加した子供が水の環境について考えることになったとなれば、競艇のイメージも多少上がるのではないだろうか。
…などという穿った考えが浮かんだ、会社からトラブル発生の電話がかかってきた休日の夕方。