マルセル・プルーストは元彼が専攻していたフランス文学の小説家だ。
『失われた時を求めて』はプルーストの未完の代表作。
私は『失われた時を求めて』を読んだことが無いし、元彼以外の人やメディアからその作品の話を聞くことはなかったけれど(あ、でもモンブランが文豪シリーズとして彼の名を冠したペンを作ってた)、古本屋で目にした「ぎりぎりの女たち」という短編集の一番初めの一篇にこのタイトルを目にして、ハイボールですっかり酔っぱらった頭がスッキリしてしまった。
主人公の不倫相手の奥さんが専攻していたのがこの作家のこの作品で、彼女の叔母が彼女のために残した家が、私の元彼の実家とごく近い横浜の青葉台という設定になっている。
なんだかそれだけで落ち着かなくなって、話の先を読む気がしなくなった。
日本国内でマルセル・プルーストの事を知っている人は一体どれくらいいるんだろう。
私が専攻していたバーナード・マラマッドと同じくらいの認知度ではないだろうか。
結局、二人とも変わっていたんだな。
だからうまくいかなかったんだ。
なんて考えていたら、小説の中身がまるで頭に残らない。
短編集の二作目は独身女性が妊娠した話だ。
私は前彼と付き合っていた24歳の時に妊娠したかもしれない、と思ったことがある。
前彼は途中までゴムをつけない人だったので、私は常に不安だった。
あるとき、生理と生理の間くらいに出血したことがあって、私はそれが着床出血ではないかと疑って不安になった。
時期的にはたぶん排卵出血だったんだけど。
彼に「妊娠したかもしれない」と言った時に、なんといわれたのか忘れたけど、散々悩んだ挙句に私が取った行動は、中絶をするための婦人科探しと低用量ピルの服用をすることだった。
そんなこんなで、自分自身にやましいことがある人には色々辛い短編集だった。
ギリギリっていうのは、ギリギリアウトのことかもしれない。
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先週読んだのでうろ覚えだけど。