私感・雑感

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でもそれらを脅かすものは許さない。

フィルムカメラの思い出

2012年01月22日 | 日記

私が子どものとき、いわゆるハーフサイズのカメラを家では使っていた。
ネガフィルムのひとコマ分に二つの画像が入るものだった。
メーカーは確か、CanonかNikonだったか。

そのカメラには随分とお世話になった。

小学生の頃、いわゆる「スーパーカー」ブームがあり、車の通行量の多そうな場所に出かけては珍しい車の写真を撮ったりしたものだ。

中学生のときには、いわゆる遠足や校外学習などには持っては行かなかったが、なぜか修学旅行だけはカメラ持参OKだった。

信州の美しい自然、白樺湖、白糸の滝、志賀高原……などを撮影した。

高校生の頃には、電車であちこち出かけるのが好きだったので、結構色んな写真を撮った。

桜の咲く時期には、嵐山、造幣局の通り抜け、天龍寺の美しい庭、夏には祇園祭の山鉾……
そういった、数多くの風景などを撮った。

そのカメラは、いわゆるマニュアルカメラで、絞りやシャッタースピード、フィルム感度も全て自分で調節しないといけないものだった。

だからちょっと距離感を間違えると、たちまちピンボケの写真ができあがる。
そのときの明るさを考えずにシャッタースピードを調節すると、明る過ぎたりあるいは暗すぎたりと、ちょっとおかしなネガができたりした。ポジにする段階で調節してくれたが。

たまに、フィルムの巻きつけに失敗し、ギアに咬ませずに写真を撮りまくって、真っ黒けのものしかなかったり。

またあるときは、レンズのキャップを外し忘れたままで撮りまくって、フィルム1本おじゃんにしたり。

今世間で一般的に使用されているデジカメなんかだとそんなミスは起こらないんだろうな。

あ、因みに今私はデジカメを持っていないので、画像撮影が必要なときには携帯のデジカメ機能を使う。


大学生の頃には、父がハーフサイズではないカメラを買ったので、それが我が家では使用された。
これはオートフォーカスで(いや、昔の言葉で言えばバカチョンカメラというのだが、それは差別表現ということだろう)、色々な調節が不要な、便利なすぐれものだった。撮影日時も写し込むことができた。

しかし一応、画面の中心に存在するものにピントが合うような設定になっていたようで、主な被写体を画像の周辺部に置きたいときなどはやはりピンボケになったりもした。

本当はそのオートフォーカスを末永く愛用したかったのだが、いつの間にかデジカメが普及し、今となってはフィルムを現像してくれるところはほとんど見当たらなくなった。

だからネガフィルムとのお付き合いは20年以上なのだが、その殆どがコダックだったと思う。

他のメーカーのも、例えばサクラとか富士フィルムとか、何回かは使ってはみた。

メーカーによって、発色には微妙に差があり、確かサクラは暖かみのある色合いで、赤や黄色、橙などの暖色系の鮮やかさが私には印象深い。

一方コダック製品は、どちらかと言えば暖色系には強くなく、全体にやや青みがかったような色調だった。その、少しブルーがかった色合いが私は好きだった。

印画紙も、確か昔は光沢、半光沢(石目)、シルク、と……幾らかは選択肢があったような気がする。
最後にネガフィルムを現像に出したときは、もう光沢しかできないと店では言われた。

写真フィルムの草分け的存在だったKodakが飛んだというニュースに、一抹の寂しさを感じた。


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