経緯報告
地下に拠点を置く第22学区(第16巻参照)の通信網が突如断絶。
同時に各種連絡手段、インフラ網も全て閉鎖される。
中央官制システムも物理的に遮断されたため、操作は不可。
内部は自律モードへ以降したため当面は保つと見られる。
しかし、これを放置するわけにはいかない。
ただちに救援部隊を派遣する。
爆破不可能な扉で閉鎖されているので、
高位のテレポート能力者の手で部隊を付近から直接内部へ侵入させる。
駆動機とともに選抜された警備員(アンチスキル)を初めに送る。
以下の指令を与える。
指令ア:第22学区を探索せよ。
指令イ:通信断絶の原因を調査せよ。
『愛穂、私よ。
あなたと話すことができたらごめんなさい。何もかも謝るわ。』
雑音とノイズ混じりに映像媒体に映る女性は言葉を紡ぐ。
『ここでは何もかもバラバラになってしまったの。どうしてこうなったのかしら・・・。』
女性、芳川桔梗は語り続ける。
『何が起きたか信じられない・・・おかしいわ・・・あんなことが現実に・・・。』
そこで映像は途切れ、ただノイズが虚しく響いた。
「またそれを見続けているの?」
「んん・・・そうじゃん。知り合いだから。」
サラシを巻いた少女、結標淡希のやや心配げな声に黄泉川は答える。
「そろそろね・・・テレポートで送るから用意して。」
わかった。
そう言うと現在身につけている装備を確認する。
「ライフル、異常なし。」
普段使用しているサブマシンガンでなく、より威力の高いアサルトライフルをいじる。
ジャコリ、とレバーを引き。装填状態にする。
「防具異常なし。」
これもまた普段使う特殊部隊でも使いそうなのではなく、
全体的に茶色く金属板が全身に装着し、どこか鎧を連想させる姿をしている。
そして、見た目(王)のマスクを被った。
『オールクリアじゃん。』
「そう、眼をつぶって。飛ばすわよ。」
言われて黄泉川愛穂は眼をつぶり身を任せる。
やがて彼女は閉鎖された第22学区で、地獄を体験するなど思いもよらなかった。
地下に拠点を置く第22学区(第16巻参照)の通信網が突如断絶。
同時に各種連絡手段、インフラ網も全て閉鎖される。
中央官制システムも物理的に遮断されたため、操作は不可。
内部は自律モードへ以降したため当面は保つと見られる。
しかし、これを放置するわけにはいかない。
ただちに救援部隊を派遣する。
爆破不可能な扉で閉鎖されているので、
高位のテレポート能力者の手で部隊を付近から直接内部へ侵入させる。
駆動機とともに選抜された警備員(アンチスキル)を初めに送る。
以下の指令を与える。
指令ア:第22学区を探索せよ。
指令イ:通信断絶の原因を調査せよ。
『愛穂、私よ。
あなたと話すことができたらごめんなさい。何もかも謝るわ。』
雑音とノイズ混じりに映像媒体に映る女性は言葉を紡ぐ。
『ここでは何もかもバラバラになってしまったの。どうしてこうなったのかしら・・・。』
女性、芳川桔梗は語り続ける。
『何が起きたか信じられない・・・おかしいわ・・・あんなことが現実に・・・。』
そこで映像は途切れ、ただノイズが虚しく響いた。
「またそれを見続けているの?」
「んん・・・そうじゃん。知り合いだから。」
サラシを巻いた少女、結標淡希のやや心配げな声に黄泉川は答える。
「そろそろね・・・テレポートで送るから用意して。」
わかった。
そう言うと現在身につけている装備を確認する。
「ライフル、異常なし。」
普段使用しているサブマシンガンでなく、より威力の高いアサルトライフルをいじる。
ジャコリ、とレバーを引き。装填状態にする。
「防具異常なし。」
これもまた普段使う特殊部隊でも使いそうなのではなく、
全体的に茶色く金属板が全身に装着し、どこか鎧を連想させる姿をしている。
そして、見た目(王)のマスクを被った。
『オールクリアじゃん。』
「そう、眼をつぶって。飛ばすわよ。」
言われて黄泉川愛穂は眼をつぶり身を任せる。
やがて彼女は閉鎖された第22学区で、地獄を体験するなど思いもよらなかった。