「おはよう、トゥルーデ」
「こちらこそ、おはようミーナ」
昨夜の夜食は終わり、朝が来た。
起床ラッパと共に目覚め、自室での腕立てを終え、
いつも通りて食堂に向かう道中でミーナと出会った。
表情もまた何時ものように人を安心させる爽やかな笑みを浮かべている。
しかし、よくよく見ると書類仕事をしていたのか、目元がやや疲れているように見える。
現に仕事の事前確認でもしていたのかミーナの手には書類を挟んだボードがあった。
「あ、これね。
御免なさいね。
普段食堂までは持って行かないけど、
食事を終えたら直ぐに格納庫に保管してある部品を見ておきたいから」
こちらの視線に気づいたミーナが書類を隠すように持ち直す。
「あ、いや。すまない。
単に珍しいな、と思っただけだ」
気を使われたので謝罪の意を表明する。
別に食事の場に仕事の事を持ち出したことにワタシは気にしていない。
むしろ、20にもなっていないのにここまで熱心なのに感心したいくらいだ。
前世でミーナ位の歳だったころなんて阿保な学生だったし……。
その後もやっぱり阿保な社会人だったし、頭が上がらないというか…。
「ところでトゥルーデ。
ルッキーニさんを見なかったかしら?
さっきシャーリーさんがあの子を探していたのだけど見当たらないらしいわ」
脳内で阿保な前世の自分を殴る妄想が浮かびあがっていた中。
ミーナがルッキーニの行方を尋ねて来た。
「施設の外に作った秘密基地にでも隠れているじゃないのか。
あるいは木の上か、格納庫の梁とかに寝ているのでは?」
ミーナの質問にワタシは一般論で対応した。
これまでの彼女の習性からすれば自室で寝ているなんてことはまずない。
大抵は木の上や梁、それに秘密基地で寝泊まりしている。
自室にいない。
とはいえルッキーニが寝る場所は大体限られているし、
起床時間になればサボタージュすることなく素直に食堂に来る。
にも拘わらず行方が知らないとは、
「珍しいな、シャーリーも知らないなんて」
「ええ、そうよね。
ルッキーニさんの事を一番よく知る彼女が分からないなんて珍しいわ」
そしてさらに珍しいのはシャーリーがルッキーニの居場所を知らないことだ。
まさかあまり考えたくないことだが……。
「脱走か?」
「以前は母親に会いたい、という理由であったけど。
シャーリーさんが来て以来はそうしたことはなくなったからないと思うわ」
「まあ、確かに……」
「こちらこそ、おはようミーナ」
昨夜の夜食は終わり、朝が来た。
起床ラッパと共に目覚め、自室での腕立てを終え、
いつも通りて食堂に向かう道中でミーナと出会った。
表情もまた何時ものように人を安心させる爽やかな笑みを浮かべている。
しかし、よくよく見ると書類仕事をしていたのか、目元がやや疲れているように見える。
現に仕事の事前確認でもしていたのかミーナの手には書類を挟んだボードがあった。
「あ、これね。
御免なさいね。
普段食堂までは持って行かないけど、
食事を終えたら直ぐに格納庫に保管してある部品を見ておきたいから」
こちらの視線に気づいたミーナが書類を隠すように持ち直す。
「あ、いや。すまない。
単に珍しいな、と思っただけだ」
気を使われたので謝罪の意を表明する。
別に食事の場に仕事の事を持ち出したことにワタシは気にしていない。
むしろ、20にもなっていないのにここまで熱心なのに感心したいくらいだ。
前世でミーナ位の歳だったころなんて阿保な学生だったし……。
その後もやっぱり阿保な社会人だったし、頭が上がらないというか…。
「ところでトゥルーデ。
ルッキーニさんを見なかったかしら?
さっきシャーリーさんがあの子を探していたのだけど見当たらないらしいわ」
脳内で阿保な前世の自分を殴る妄想が浮かびあがっていた中。
ミーナがルッキーニの行方を尋ねて来た。
「施設の外に作った秘密基地にでも隠れているじゃないのか。
あるいは木の上か、格納庫の梁とかに寝ているのでは?」
ミーナの質問にワタシは一般論で対応した。
これまでの彼女の習性からすれば自室で寝ているなんてことはまずない。
大抵は木の上や梁、それに秘密基地で寝泊まりしている。
自室にいない。
とはいえルッキーニが寝る場所は大体限られているし、
起床時間になればサボタージュすることなく素直に食堂に来る。
にも拘わらず行方が知らないとは、
「珍しいな、シャーリーも知らないなんて」
「ええ、そうよね。
ルッキーニさんの事を一番よく知る彼女が分からないなんて珍しいわ」
そしてさらに珍しいのはシャーリーがルッキーニの居場所を知らないことだ。
まさかあまり考えたくないことだが……。
「脱走か?」
「以前は母親に会いたい、という理由であったけど。
シャーリーさんが来て以来はそうしたことはなくなったからないと思うわ」
「まあ、確かに……」