その後の軌跡と奇跡 6

日記より抜粋


２０１５年

４月１８日（土）晴れ　１２年ぶりにブリーダーさん到着
たくさんのパピヨンの鳴き声がする。ドキドキする
もう新しい扉は開かれてるんだな…と感じる
新しい毎日が、また、始まる。

１０時１０分　対面
動画の準備をしていて慌てて回し始める。
小さい…！子犬ってこんなに小さかったっけ？！
あれ、痩せてる？コロコロしてない？？
わあ～ウチの子になるんだ、
この子が息子と娘がよこした子なんだ、
どうしようどうしよう！
いろんな思いで頭の中がいっぱいになる
連れてきてくださった方に抱っこされたまま
キョトンとした顔でこちらを見ている小さい毛玉


いろいろ説明を聞いていると責任者の方が出てくる
お久しぶりです、１２年ぶりなんですよと声をかけると
「言ってくださればよかったのに～。ご新規さんと思いましたよ、
○と○の子なんですって～？」
と笑顔を向けてくれる

娘の写真を見せる。飛び切りかわいい顔のやつ…
見た瞬間お２人とも「あら可愛い！」「わあ～」「目が大きくてぱっちり！」など言ってくれる
心の中で”自慢の娘です、自慢の子です、私の子です”と大声で言ってしまう

「どこに連れて行っても可愛い可愛いと言ってもらえて」とボスが言うと
育て方がいいんだわ育て方が。とおっしゃった

ううん違う、素晴らしかったのは娘ちゃんだよね？
心の中で私は娘を褒めた




いろいろお話を伺う間は邪魔になるのでゲージの中に入れられる小さな小さな毛玉
思わず２人でしゃがみ
膝に両手を置き
微笑みながらのぞき込んでしまう

驚いたのかささっと数歩後ずさりした次の瞬間
想像だにしなかった出来事が起こる




「キャンキャン！
キャンキャンキャン!!」








唖然…
２人ともビックリした（これは二人とも）のとショック（これは私のみ）で声が出なかった

私たち、
飼い主になるのに、
吠えられた


いきなり吠えられた
…まだ吠えてる!!








娘は声聞くのに何か月もかかったのに…
しかもやっと吠えた！と思ったら
わんわん、って言えなくて、それはそれは可愛く”あん！”だったのに…


娘とは違う娘とは！
何もかも違う！
全部違う！！












２０時半ごろ無事大阪に戻る
ああやっぱり犬はいいなあ、可愛いなあという思いと
思ったのと違う…という感覚と
始まったぞ、という覚悟と
この子と私…大丈夫だろうか？！という多少不安が入り混じった状態のまま
背中を押されるように新しい家族を迎えた最初の夜は終わった

この日を境に
それはそれはいろいろと大変な怒涛の子育てが始まろうとしていることに
私たちはまだ気づいていなかった












あれから１年が過ぎました。