人は誰でも健康的な日常生活を送ることを望んでいるはずで
その上で長生き出来ればそんなに良いことはありません。
故に健康に対しては多くの人が関心を持ちます。
ただし健康は、それ自体が目的ではなく生きがいを実現するための
資源のようなもの、つまり健康を維持しながら
有意義な人生を送ることが世間一般の究極の願いと言えます。
「生きがい」とか「有意義」とかは人それぞれであっても
この健康を維持するためにこそ、定期的に健康診断を受けることは元より
栄養・運動・休養に留意する必要があります。
(公益財団法人〇〇医療センターHPより抜粋、一部加工)
もともと健康とは、「ただ疾病や傷害がないだけでなく、肉体的、精神的
及び社会的に完全に快適な状態にあること」とWHO憲章で定義されていますが
普通は「疾病(病気)や傷害(ケガ)がない状態」を
指していることが多いでしょう。
では、その健康を維持するためになぜ運動が良いのか?
運動とは「からだを動かすこと」で、最近では日常生活での活動(生活活動)と
スポーツなどの運動を合わせて「身体活動」と呼ばれています。
そもそも人間は動物であり、他の動物と同じように「動く仕組み」が
からだの中に備わっていますが、便利な世の中になるにつれ
運動する機会が激減、多くの人が運動不足を感じています。
運動したほうが良いということは理解をしていても、現状では
様々な理由(忙しい、暑い&寒い等)により習慣化するのが難しいとされます。
ちなみに、運動習慣のある人(30分以上、週2回以上を1年以上継続)は
20〜50代では20%程度、つまり5人に1人しかいない調査結果があります。
【運動しなくてはいけない2つの理由】
1.生活習慣病の予防
食べ物から摂取したエネルギーと運動により消費したエネルギーが
バランスよく保たれていることが健康のために良い状態です。
しかし食べる量は変わらず、運動を行わないと摂取が消費を上回り
使われなかったエネルギーは脂肪としてからだに蓄えられます。
この状態が繰り返されると、脂肪が必要以上に蓄積し肥満となり
それが原因となって糖尿病、高血圧、脂質異常症といった
生活習慣病になるリスクが高まります。
2.筋力やからだ機能の維持
人間は持っている機能を使わないと、驚くようなスピードで
その機能は低下していきます。
宇宙飛行士が地球に帰還した直後に支えられて歩く姿は
それを示しているとされます(異論もあります)。
例えば「歩く」という動作で使う機能。
大腿四頭筋、大腿二頭筋、前頸骨筋、下腿三頭筋といった
多くの脚の筋肉を使って、1歩また1歩、さらには
お尻や腰、背中、腕の筋肉も使用しています。
これらの全身の筋肉を使ってはじめて「歩く」ことができるのです。
また重心を移動させて前に進むためにはバランス能力
さらには長い時間動くことができる心肺機能も必要となります。
(行政によるこうした講座も盛んです)
【運動の具体的な効果】
1.からだ的な効果
・全身の血液循環を改善し心疾患の危険性を減らす。
・基礎代謝を向上させる⇒肥満予防につながる。
・筋力を増し他の身体活動に対する予備力が得られる。
・高齢者では老化に関連した疾病を予防または遅延させ
QOL(生活の質)向上に役立つ等など
2.精神的な効果
・家族や友人と活動を共有できる。
・気分転換やストレス解消等など
(続く)