41歳の時に13年勤務した会社を辞めて独立
19年間経営者として頑張った末、60歳で年金生活に入って7年目です。
社会に出て448ヶ月(37年3カ月)、当初は2000円だった厚生年金保険料も
最高額で54000円だった時代もありましたが
60歳まできちっと収めた自己負担分の総額は1070万円
その同額を勤務先の会社も負担していたはずです。
本来65歳まで頑張れば、私の分だけで満額の年間210万円程度が
受け取れたのですが、気持ち的にすでに限界に達していて
我々世代のみが受給できた特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を
僅かばかりの給料と並行してまず受給、その数ヵ月後から
定額部分の70数%の繰上受給も受け始めて完全に隠居生活に入ったのでした。
この辺りは何度も年金事務所に伺ってその仕組みを研究したので
置かれた状況下では上手く立ち振舞ったのではないでしょうか。
結果、現在の年金の受給額は基礎となる国民年金分50万円
配偶者加算を加えた厚生年金分170万円の合計220万円、その他
経費を引いた副収入が30万円ほどありますので総収入は250万円というところです。
あと僅かで女房が65歳になり、二人合わせて10万円程度受給が増えるのですが
今でも夫婦二人の生活は贅沢はできないものの特に看護や介護費用負担はないですし
持ち家なので賃料もなく、それなりに成り立っています。
額面250万円と言ったらすでに子供2人がいて4人家族だった30歳の頃
具体的には昭和55年頃と同じ年収です。
ただし、当時は1400cc大衆車の中級グレードが100万円だったのですから
お金の価値自体は3割近く減少しているようです。

ところで5、6月は各種税額等が確定し、その支払いを求められる月であって
これはいわゆる年度が4月に始まることに由来します。
それによると私の場合、そもそも年金から差し引かれるものとして
介護保険料(特別徴収分)75000円、所得税8000円
市・県民税(特別徴収分)6000円があります。
また、国民年金についてはすでに保険料の支払いはありませんが
国民健康保険120000円、市・県民税(普通徴収分)6000円は別途
それぞれの支払い方法によって納付することになります。
こうした支払い分を差し引きすると実質的な手取り額は228万円
つまり月19万円で年寄り2人が生活して行かなければなりません。
この金額だけの大小を語ればいろいろな見方、意見もあるでしょう。
しかし60歳からこれまで受給した年金はすでに1200万円をゆうに超えていますので
自己負担分1070万円の元は早くも取れているのです。
さらに今後の受給額は私が平均的な80歳、女房が89歳まで生きるとしたら
220万円×13年=2860万円、その後遺族年金170×9年=1530万円と
予想されますので合計4300万円、すなわち我家の生涯の受給総額は
もちろん現在の支給ベースが前提での話ではありますが
なんと5400万円に上ることになります。
若い頃は訳も分からず強制的とさえ思いつつも納付した年金保険料で
現在及び将来の生活が成り立つこの制度
逆の見方をしたら本人+会社で同額ずつ負担し合っても
現行のままではその2,5倍を超える支払いが国に発生することになるのです。
故に昭和の頃と同等程度の国=経済の発展なくして
このままの内容を将来も維持することはほぼ不可能なことは明白です。
かと言って、民間保険会社の年金タイプ保険の内容の乏しさは
一見しただけで代わりが勤まるべくもないことも明らかです。
すでに年金の恩恵を受けている我々がここから先の話
つまり将来の自分たちのためにも、片や制度を維持するためにも保険料を納めましょう
などという話を持ち出すと、以前も若い方からご批判をいただいたことがあるので止めるとして
ただ一言許されるとしたら、国の年金制度を完全否定したらその代わりは
例えばそれ以前の時代のように、各々の家族が全くの個人レベルで
年寄りの面倒を看ることになるわけで、こちらの方が今さら
とてもタイヘンなのでは、と思えてなりません…。
なにはともあれ、100%とは言えないまでも
かなり満足した年金生活も6年が経過し、出来ることなら
このままの日々がずっと続いて欲しいものだと心から願って止みません