昔は高くて当たり前だった新車ディーラーの車検も
最近ではずいぶんお値打ちになったと噂で聞いてはいますが
どうも半信半疑でもう何十年も依頼したことはありません。
ただ、良い所もあることは事実で、例えばリコールや
そこまで行かないサービスキャンペーンが出ているのに未実施の場合
さらには、あらゆる入庫の機会を捉えて交換される改良部品がある時など
同時にやってくれるので便利だったりします。
また、車検の時とは限りませんが
町工場が難儀する不具合などがいとも簡単に直ったりすることがあります。
それはメーカーが常にディーラー工場を通じて不具合の情報収集をして
その対策方法をフィードバックしているからです。
ところで、ディーラーは車検の見積もりなどしてくれるのかなぁという不安を持ちながら
3年ほど前に1度きりお世話になった近くのスバルディーラーを訪ねました。
その時は町工場のM自工でスーパーチャージャーの故障と診断され
2000円の中古に交換したものの直らなかったエンジンストールを修理してもらうためで
僅かな診断の後、プラグとハイテンションコードの交換約15000円ですっかり直り
ディーラーの良さを改めて見直すとともに、見当違いの診断と修理をした
長い付き合いのこのM自工には以来、足が遠のくことになっていて
今回の見積もりも、今のところ依頼するつもりはありません。
「改めて予約した日時においでいただければ1時間ほどで見積もりをお出しします」と
接客してくれた営業マンのA君に言われ予約だけしてショールームを後に。
「あまりお金がかかるようなら乗り換えも検討します」と付け加えておいたのは
現在の状態を細かな個所まで知りたかったからです。
ただし、ならば乗り換える方向に持って行くため
できるだけ高額な見積もりが算出される可能性は覚悟して必要があります。
そして、日を改めて、かつ1時間の待ち時間を過ごす方策もした上で再度訪問
結局、「下回りがエライことになっていました」と示された金額がこちら。

工賃154,678円、総合計239,593円
A君曰く「ボディの腐植がひどく、ウチの検査員は厳しいので
このままでは受からず、ここの修理代だけで約72,000円になります」

「その他、ガタが出ている左右ボールジョイントとタイロッドエンドの交換
ワイパーリンクも関節部がガタ付いていて
これも交換しないと“厳しいウチの検査員”は通してくれないのです」
やたら本社にのみ設置されている検査ラインの検査員のキビシサを言い訳にしてきます。
それにしても金額だけ見たらスゴイ数字になったものです。
昔のフレーム構造は別にしてモノコック構造の場合
凍結防止剤の塩化カルシウムの影響による腐植がボディの強度を減少させるため
車検が受からなくなることを聞いてはいますが
そのツケをユーザーだけが負担させられることは不条理というものです。
昔のスズキワゴンRはリコールでボディの腐植を直してくれたように
メーカーにもその責任の多くがあるはずではと思うのですが…。

(右リアサスの取り付け部)
ユーザー車検でもこの程度ならハンマーで叩いてもまだ金属音がしますし
すぐにどうこうなるとは思えず、パテや塗料で適当に誤魔化せばよいでしょう。
ただ、ジョイント類のガタは、昨シーズンの大雪で道路が凸凹の際
何台もジョイントが抜けて立ち往生する事案が頻発し、それ以降“公”では
かなり厳しく対処されているやに聞き及んでいますし、もちろん即危険であることも確かなので
これに要する6万円超は今回避けられないかも知れず、としたら
車検代が約16万円にもなる可能性が高いことになってしまいます。

確かに現在、何一つ不満のないプレオです。
今年になって新品ステンレス製マフラーと中古フロントマフラーに交換しましたし
イグニッションシリンダーが原因のセル不動の心配は全くなくなりました。
また、1万㌔毎のエンジンオイル交換も2カ月前にしたばかりですし
今シーズンから履く予定の“新しい”中古スタッドレスもすでに手許にあります。
そうは言っても16万円と言えば大金ですし、年式が新しいクルマに替わるのならいざ知らず
所詮は14年前の車に継続して乗るための車検代なのです。
さて、どうしたものか…。
でも、間違ってもスバルの新車を買う予定は120%ありませんので
対応してくれた営業マンのA君、ゴメンナサイ
(続く)