ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

「Haatえひめシンポジウム」レポート

2012-02-28 01:24:06 | Weblog
愛媛のゲイ向けHIV/性感染症予防啓発を行っているHaatえひめが主催するシンポジウムに参加してきました。
http://www.haat-ehime.com/

「ティーンエージャーのHIV感染の課題」というので
10代の男性同性愛者間における性感染のリスクについてのシンポジウムかなと思ったら、10代のゲイが学校でどのような立場で孤独にいるか、自己肯定できずにいるか、などを先生方に分かってもらいたいという副題の「~学校のなかの性的マイノリティ~」がメインテーマとなっていた。

レインボープライド愛媛でも、教職員向けの研修などで同性愛や性同一性障害など性的マイノリティの生徒のことを意識してもらいたいと日頃から推進していますので、活動を後押ししてくれる内容になっていた。
http://rainbowpride-ehime.org/

講師の日高先生からは同性愛者のメンタルや社会的な立場を分かりやすく説明してもらえて非常に参考になったし、SHIPの星野さんからは、横浜での学校に向けてチラシを配布したりポスターを作ったり、居場所を提供したりと積極的な取り組みを聞けて活動の可能性を感じさせてもらった。

後半のトークでは高校生でゲイの当事者が登壇して、実際の10代の思いを聞かせてもらえるというめったに無い企画を作ってくれていました。
高校生の彼は本当にがんばったと思う。立派だったよ!

このようにせっかく良いシンポジウムだったのですが、参加者が少なかったのが残念。
一番来て欲しかっただろう教育関係の方は5人ほど、養護教諭は内1名、保健所関係の方はいたのかな?という状態で、パネラー7人を含んだ参加者40名弱のうち、大半の約30名が当事者やスタッフで、残りの10名程度が一般参加だったかというものだった。

共催となっている松山HIV/AIDS予防啓発コミュニティ協議会とは何か?
その関係者は来ていたのか・・

身内向けのシンポジウムではなかったはずなので、もっとたくさんの人に参加してもらえなかったのかと悔やまれるが、来場者を集めるのは本当に難しい。

テーマが学校の中の性的マイノリティに特化していた分、主催団体として男性同性愛者向けのHIV啓発がどこまでできていて、また今後どのような取り組みをしていくのか、など活動の主体が見えにくくなっていたようにも思う。
どうしてもすごく遠回りに伝わってしまいますよね。

また、団体の代表が愛媛県内で運営しているゲイ向け出会い系サイトについて、本人も説明をしていたのだけれど、矛盾的にしか伝えられてなかった。

HIVの予防啓発と出会い系サイトという、世間的にHIV予防に逆行していると捉えられても仕方が無いものだけに、曖昧な説明では社会的な協力を取り付けられにくいものになる。

この出会い系サイトの問題については、自分たちが活動をしていても様々な方から「どうなんだ?」と指摘されるだけに、改めて問題を再確認するものとなった。

連携した活動を行っていた時期もあったのだけど、看過できない諸問題で距離を置いた活動をせざるをえなくなり、今回のシンポジウムも一参加者として席に着かせてもらった。

取り組み方はそれぞれあるだろうが、どちらにしてもHIVは自分たちの重大な課題だ。
出来ることを一人でも多くの人が模索し、行動を起こしていかねばなりません。

この愛媛において、このようにLGBT関係のことを次々社会へ向けて発信できていくのは力強く素晴らしい。

香川レインボー映画祭でも展示されていた「君のままでいい.jp」展もかわいらしく展示されていて、素敵でした。

スタッフの皆さんお疲れ様でした!良い企画をありがとうございました。

コメント
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