2011年11月01日
日本語 ソネットの試み
七絶を作る様になって、西洋の定型詩はどんなものがあるか、ふと気になりだして調べてみると、ソネット、という14行の詩形がある事を知り、らしきものを作ろうと思い立ちました。
ソネットは、5組の短-長音節と脚韻を持つ14の行から構成される定型詩で、ルネッサンス時代にイタリアで考案され、ヨーロッパ諸言語に普及しました。ゲルマン系言語では短-長は弱-強に置き換わったものの、基本的な形態は同一で、4行、4行、3行、3行(シェイクスピア方式では4、4、4、2)で4つの聯により構成されます。この聯はほぼそのまま絶句の起承転結にあてはまる用い方をしているようです。
ソネットの主題は愛情ですが、歴史を重ねる間にそれ以外の主題で作られる様になったようです。私も自由主題で作っていこうと思います。
ソネットの脚韻パターンは色々とバリエーションがありますが、私はPetrarca形式といわれるものを採用することにしました。問題は日本語でこれを採用するか否かです。よく知られている様に、日本語は脚韻をとり難い言語なので、ここに縛りを入れてしまうと表現が単調になり、詩としての体裁を為さないしろものになってしまう可能性が大なのです。このため、日本語のソネットというと、ほとんどは韻は無視してただ14行ある、というだけのもので、若干良心的なものでもせいぜい七五調、四七六調など「律」を定型化して対応しようとした作品群がある位です。
自分がやろうとしている十音脚韻つきのものはないのか、捜してしましたが、今のところ見つけられていません。で、暗中模索ながら書いてみました。まだまだこれからですが、今後書きためていきます。
一番
Petrarca 形式(II. 2 : abba abba cde cde)
秋の夜は更けゆく
独り心静めて
眠る処求めて
遙かな旅路をゆく
月の光消えゆく
闇に心沈めて
祈る処求めて
険しい旅路をゆく
夜は全てを隠(かく)し
傷をさらさずに済む
優しい世界を見せる
夢は希望を秘(かく)し
安らぎと共に棲む
静かな時間が過ぎる
日本語 ソネットの試み
七絶を作る様になって、西洋の定型詩はどんなものがあるか、ふと気になりだして調べてみると、ソネット、という14行の詩形がある事を知り、らしきものを作ろうと思い立ちました。
ソネットは、5組の短-長音節と脚韻を持つ14の行から構成される定型詩で、ルネッサンス時代にイタリアで考案され、ヨーロッパ諸言語に普及しました。ゲルマン系言語では短-長は弱-強に置き換わったものの、基本的な形態は同一で、4行、4行、3行、3行(シェイクスピア方式では4、4、4、2)で4つの聯により構成されます。この聯はほぼそのまま絶句の起承転結にあてはまる用い方をしているようです。
ソネットの主題は愛情ですが、歴史を重ねる間にそれ以外の主題で作られる様になったようです。私も自由主題で作っていこうと思います。
ソネットの脚韻パターンは色々とバリエーションがありますが、私はPetrarca形式といわれるものを採用することにしました。問題は日本語でこれを採用するか否かです。よく知られている様に、日本語は脚韻をとり難い言語なので、ここに縛りを入れてしまうと表現が単調になり、詩としての体裁を為さないしろものになってしまう可能性が大なのです。このため、日本語のソネットというと、ほとんどは韻は無視してただ14行ある、というだけのもので、若干良心的なものでもせいぜい七五調、四七六調など「律」を定型化して対応しようとした作品群がある位です。
自分がやろうとしている十音脚韻つきのものはないのか、捜してしましたが、今のところ見つけられていません。で、暗中模索ながら書いてみました。まだまだこれからですが、今後書きためていきます。
一番
Petrarca 形式(II. 2 : abba abba cde cde)
秋の夜は更けゆく
独り心静めて
眠る処求めて
遙かな旅路をゆく
月の光消えゆく
闇に心沈めて
祈る処求めて
険しい旅路をゆく
夜は全てを隠(かく)し
傷をさらさずに済む
優しい世界を見せる
夢は希望を秘(かく)し
安らぎと共に棲む
静かな時間が過ぎる